東工大など国立6大学、他校でアクティブラーニング

工学系教員のスキルを高め、リーダー層を育成

 東京工業大学、大阪大学など国立大6校が、工学系教員のスキルを高める活動を広げている。教育や研究マネジメント、産学連携などのスキルを向上させるのが狙いで、他大学への3年間の派遣を約20人の准教授が経験し、理事候補などに成長した。また授業改善活動のファカルティーデベロップメント(FD)で、より多くの若手育成を進めている。参加の大学院11研究科に加え、2019年度から九州大学などの情報系が加わる予定だ。
6大学工学系人材育成機構の18年度までの事業推進委員会メンバー

 この6大学工学系人材養成機構(6UーHAPPIER)はまず05年度に、国立大初の共同教員養成として3大学からスタートした。他大学で3年の教育研究に携わるため、研究室スペースの確保、通常の倍の研究費支援、学生を他教員に託すか転学させるかなどのルールを整備。意識の高い若手が対象のため、半分以上が専門に隣接する分野の部局を選んだ。参加が広がる一方、経験者は教授昇任のほか副学長などリーダー層に育ちつつある。

 10―数十人向けの研修は能動的学習(アクティブラーニング)や英語での授業法、研究室運営などを各大学で実施。北海道大学と阪大では、元企業人による産学連携企画も手がける。大学間の相互利用や、外国大学も加わる教員フォーラムの活用で、1大学に偏らない視野拡大を狙う。

 大学の人材育成は従来、規模の大きい研究室内の徒弟制度に似た形で行われてきた。しかし大学改革をリードする人材を、他大学の異なる環境や文化を体感させながら、組織的・効率的に育成する必要が出てきている。

 同機構ではより若い助教での実施も検討中だ。ただ5年など任期制の助教が多いだけに、短期間での実施など工夫が必要になりそうだ。

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