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<矢島里佳の新聞clip8.20号>デフレで消えたもともとの価値はどこに?

会社として大切な軸はブラさず、真の価値をお客さまに届ける
 1週間の日刊工業新聞の記事の中から3本、気になった記事をセレクト。新聞ならではのセレンディピティー(何かを発見する能力、偶然をきっかけにしたひらめき)の楽しさを伝えて頂きます。

 みなさん、こんにちは。矢島里佳です。
 ウェブニュースは1つずつ興味のあるニュースを読める閲覧性の高さは魅力的です。
けれども、偶然に出会う記事たちが、自分の興味や人生に強く影響をあたえる面白さは、紙新聞ならでは。デジタルの時代だからこそ、アナログの面白さにも気がつく。双方の魅力を和えながらニュースと向き合っていければと思います。

 今週、選んだのはこの3本です。
●経営者のデフレマインド脱却が急務(力強さ欠く設備投資=8月13日付)
●大学生に中小の魅力発信(東商が9月から会社ツアー=8月18日付)
●若年・主婦層開拓に力(「さあ出番」ソニー銀行伊藤社長=8月19日付)
 経営者のデフレマインドについて。景気に左右されるのではなく、中長期的に考える事を大事にしています。私は、どんな状況でも、会社として大切な軸はブラしてはいけないと考えています。デフレで消えてしまった、もともとあった価値は、どこに行ってしまうのでしょうか。景気に左右されない真の価値を、お客様のもとまで送り届けるにはどうしたら良いのでしょうか。

 大学生に中小の魅力発信の記事。仕事と暮らしが離れてしまっている現代、働く事のイメージを持てずにいる若者が多いと思います。そんな中、働くという事をイメージする機会となり、仕事の選択肢が広がる良い機会だと思います。中小企業は、今まで自分が出会ったことがないような、面白い仕事の宝庫です。より具体的に仕事のイメージを持てるようになるのではないでしょうか。

「社説」経営者は必要以上に景気の先行きに警戒感を持っていないだろうか


 2015年4―6月期の企業業績は、15年3月期の好調をおおむね持続している。為替相場の円安を背景として、輸出関連企業が業況改善を主導している状況も変わらない。産業界が大いに潤う中にあって、懸念されることの一つが設備投資だ。堅調ではあるものの力強さに欠けている。
 
 内閣府の法人企業統計調査によれば、15年1―3月の全産業の設備投資は前年同期比7・3%増と伸びた。しかし額で見るとリーマン・ショック以前のほぼ半分。また直近では設備投資の先行指標である機械受注統計の受注総額が4月に前月比1・1%減、5月に同6・2%減と2カ月連続で減少していることも気にかかる。
 
 日本政策投資銀行による企業の設備投資計画調査は、全産業で4年連続の増加を見込む。国内投資の伸び率が海外を上回り、維持・補修から新製品開発などへのシフトが進むなど15年度の製造業の期初計画の伸び率が高まったのは明るい材料といえる。それでも全産業平均の15年度伸び率は14年度に及ばないという。
 
 企業の経常利益は過去最高水準にある。本来なら、設備投資ももっと高い伸びを期待できるはずだ。それが実現しない理由を、有力アナリストは「経営者のデフレマインドが払拭(ふっしょく)できていない」と分析する。
 
 長期にわたるデフレは、日本経済をさまざまな角度から痛めつけた。物価上昇を前にして消費マインドが冷え込んでいることも、そのひとつ。同じ傾向が経営マインドにも見られるという。新規投資をためらい、従業員の賃金引き上げを恐れる“縮こまり志向”だ。
 
 安倍晋三首相の「アベノミクス」が目指す経済の好循環は、国民各層がこうしたデフレマインドから脱却した時に実現する。製造業の設備年齢は老化しており、新たな投資なしには国際競争力を取り戻せない。企業業績が好調な一方で景気が失速するようであれば、産業界に批判が集まろう。
 
 経営者は必要以上に景気の先行きに警戒感を持っていないだろうか。個々の企業が置かれた状況を踏まえつつ、再考してほしい。
矢島里佳
矢島里佳 Yajima Rika 和える 代表
労働人口が減る中で、労働力の確保はとても大切な事だと思います。今の会社や社会の構造では働きにくい方でも、会社と働き手にとって必要なものを見極め、構造をその人に合わせて変化させる事で、今までの構造では不可能だった会社の強みを生むこともできるのではないでしょうか。私たちの会社、和えるでも現在取り組んでいるところです。

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