ロボットと外国人労働者受け入れの共通点とは?

コネクテッドロボティクス社長・沢登哲也 ⑦

 深刻な人手不足の一つの解決策として、ロボットを利用する以外にも海外からの外国人の受け入れという方法がある。実際、私たちコネクテッドロボティクスにも数人の外国人エンジニアが在籍している。外国人の受け入れは国としても待った無しというところにある。最近も、外国人労働者の受け入れを広げる入管難民法の改正が国会で可決された。

 ただ、外国人労働者が増えるからといって、さまざまな産業でのロボ活用が不要になるかというとそうではないと私は考える。何度も力説しているが、私たちがロボサービスを提供する飲食業での人手不足は、人口減少が一番の問題ではなく、人がやりたくないようなつらい仕事が含まれているために避けられる傾向がある。もちろん、飲食業には楽しいところも素晴らしいところもたくさんある。しかし、長時間労働や、力仕事、汚れ仕事、立ち仕事で従事者が「つらい」と思うような点が多い。

 そうしたつらい業務こそロボが担うべきである。さらに賃金が安くすむ労働力や外国人に負担をかけることは持続的な解決方法ではなく、いずれ皆が避けるようになるのは目に見えている。経済的に見ても、人の賃金は上昇する一方だが、ロボはやればやるほど(普及すればするほど)コストが下がる。

 外国人を受け入れるとなれば、受け入れる国や会社でも体制や環境の変更が必要になるが、まったく同じことがロボにも言える。受け入れる側の体制を整えずに外国人やロボをそのまま導入しようとすると、それは大きな軋轢(あつれき)や問題の原因となってしまう。決して無視できない大きな問題だ。そこで我々のようなロボサービスを提供する側の企業としては、ユーザーとなる導入企業と一緒にその体制や環境作りをやらせてもらいたいと考えている。

 具体的には、ロボの導入によって店舗側は部分的あるいは全体的なオペレーションや考え方、設備や什器などあらゆる変更を迫られる。外国人を大幅に受け入れようと思えば、その国の文化にまで影響を及ぼすことは必須となる。それはロボを店舗に導入する際にも言える。ロボが得意な仕事がある一方で、苦手な仕事もある。

 特に店舗に入るようなロボは突発的に素早く動くことは苦手だし、安全面からも不可能だが、持続的に長時間働くことができたり、適切なロボであれば熱や汚れにも強かったりという利点もある。そのような特性を生かし、店舗とパートナーになってロボにも人間にも働きやすいキッチンやレストランを作るお手伝いをしていきたいと考えている。(全8回、毎日掲載)

日刊工業新聞2019年2月15日(ロボット)

日刊工業新聞 記者

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04月21日
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