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アジアに日本と同じ味の冷凍ケーキを!五洋食品がタイから本格展開へ

現地生産も視野、将来はミャンマーやフィリピンに進出も
 五洋食品産業は冷凍ケーキの製造・販売会社。国内では外食大手を顧客に抱え、ファミリーレストランや回転すし店、同社のオンラインショップなどで販売する。福岡県が企画したタイの企業による県内訪問を機に、約30店舗のベーカリーショップを運営するスリファベーカリーと知り合い、2014年に双日九州(福岡市中央区)と販売提携を結びアジア市場に進出した。

 冷凍ケーキはスイーツとアイスクリームの中間に位置し、タイの市場は未知数だ。しかし「最低でも100億―200億円近い市場が眠っている」と舛田圭良社長は見る。そこで現在は商品の認知度向上のためPR活動を進める。前面に押し出すのが「メードインジャパン」だ。新興国では日本製スイーツの品質や味が若者に人気で、ニーズが高い。イベントでは着物を身につけ日本企業であることを強調している。

 また「同じ味がいい」との現地の声で、メニューや味も日本で販売中の商品と変えていない。将来は現地生産も視野に入れるが、現在は国内の本社工場(福岡県糸島市)で製造した抹茶モンブランなど20種類以上のケーキを販売。日本製のブランドから低価格路線は取らず、1個500円程度の商品もある。

 舛田社長は「時代はアジア」と地域の勢いを体感。タイ進出後は香港に輸出を開始。将来はミャンマーやフィリピンなどへの進出も視野に入れている。メードインジャパンのスイーツがアジア市場を魅了する。
(文=増重直樹)
日刊工業新聞2015年08月18日 モノづくり面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
知り合いのタイ人がタイ米を使って現地で大福の製造・販売をしている。タイやアジアの人も舌が肥えているので。

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