ニュースイッチ

1万円〜のオーダーメイド家具を、ネットで自由度高く作れる「EMARF」

**家具を選んで、カスタマイズし、注文
 「オーダーメイドは高い」「DIYは大変」といった障壁をなくし、誰もが手軽に家具づくりをできるようになる。

 建築テック系スタートアップのVUILD(ヴィルド、代表取締役 秋吉浩気)は、オーダーメイド家具をインターネットで発注できるプラットフォーム「EMARF(エマーフ)」の運用を本格化した。ブラウザ上で椅子や机などの家具カテゴリーを選択し、幅や高さ、材木などを画面上で確認しながらカスタマイズし注文できる。注文データは提携する全国各地の工房に送信・製作され、完成品がユーザーに届く。数十万円からが相場のオーダーメイド家具だが、エマーフでの製作費は1万円前後からと比較的安価。決済はクレジットカード。

 現在エマーフで製作できる家具は、机、椅子、棚、スツールの4種類。それぞれの家具にカスタマイズ可能なテンプレートデザインが用意されており、テンプレートをもとに幅、高さ、段数、材質などのパラメータを細かく変更できる。例えば椅子や机の高さなどは10ミリごとのオーダーが可能。
*椅子や机の適切な高さなどは、個々人や家具の組み合わせで変わる。現状、そのあたりの最適化はユーザーに委ねられている仕様だ。「各ユーザーの使用状況にとって適切な数値を提案できるようにするなどの機能的充実は今後取り組む」(秋吉氏)という。

EMARFの棚の製作画面

 カーソルを合わせてクリックするだけで棚の仕切り板の追加や削除ができるなど、直感的・視覚的な操作でカスタマイズができる。本来の家具製作に必要な専門的なスキルやツールなどは必要がない。また、カスタマイズ画面上には「現在の製作費」と「調整後の製作費」が表示されており、常に価格を把握できる。

工房に行って、製作に参加もできる


 完成した注文データはユーザーが選択した工房に送られ製作される。完成品が届くのを待ってもよいが、「工房へ行き、製作に参加することもできる」(同氏)という。

 今後、ARを取り入れるなどエマーフ自体の使いやすさに加え、デザインテンプレートや提携工房の拡張に取り組む。ユーザーの要望次第で決済手段を増やす。また、家具にとどまらず、内装や住宅といった領域にも事業を拡大する。(文、写真・平川透)

EMARFサービスURL:https://emarf.co/
ニュースイッチオリジナル
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
製作画面を触ってみましたが、作る楽しさを手軽に味わえる楽しいサービスだなと感じました。

編集部のおすすめ