〝ラストワンマイル〟争奪戦勃発! 鎖国派セブンvs開国派ローソン、軍配は?

ネット購入の宅配サービスなど、物流・販売戦略展開

(左から)玉塚元一ローソン社長、町田公志SGホールディングス社長
 ローソンが佐川急便を傘下に持つSGホールディングスを提携し、店舗を拠点とした宅配サービスなどを展開する新会社を設立する。コンビニエンスストア業界では、小商圏に店舗を持つ強みを生かし、ラストワンマイルのビジネスモデル構築に着手、セブン―イレブンの親会社、セブン&アイ・ホールディングスはネットで購入したグループの商品をセブン―イレブン店舗で受け取れるようにするなど、どちらかというとクローズな戦略をとる。これに対し業界2位のローソンはアマゾンと提携したり今回の佐川と提携したりと「オープンプラットフォーム化」(玉塚元一社長)戦略を進める。消費者に商品がわたる最終地のラストワンマイル市場が拡大すると予想されるなかで、どちらの戦略に軍配が上がるか。

ローソンとSGHの共同出資会社「SGローソン」は資本金は1億円でローソンが51%、SGHが49%を出資して6月に設立する。まず東京都世田谷区を中心としたローソン約20店で店舗から半径500㍍程度の小商圏を対象にサービスを展開する。

 不在時に宅配された荷物の店頭での受け取りや専任担当者が個人宅への荷物の配送、さらにローソン店頭で販売する弁当などの商品を一緒に届けるご用聞きサービスなどを展開、いわば店舗をハブ拠点として活用する形。ローソンでは2016年度に、同サービスを展開する店舗を全国の500店、17年度に1000店に拡大する。

 ローソンはSGH以外でもネット通販大手アマゾン・ドット・コムの日本法人とも提携し、アマゾンで購入した商品を店頭で迅速に受け取れるようにするなど、自社のネット商品などにこだわらない展開を進めている。今回のSGHと提携で、さらに小商圏からの顧客の来店頻度を高めようという戦略だ。

これに対し、セブン&アイは10月から本格展開を始めるネットと店舗を融合させたオムニチャンネル化ではグループのそごう・西武や赤ちゃん本舗などの商品のネット購入、セブン―イレブン店舗で受け取りを基本戦略に据えており、グループ完結型だ。物流の迅速化や効率化などグループ全体で仕組みが構築できるという意味ではセブン&アイが有利といえるが、複数のネット通販の商品やSGHが扱う宅配便の荷物が受け取れるということではローソンの仕組みも便利だ。

 今後、ユニーグループ・ホールディングスと経営統合の協議を進めているファミリーマートも、店舗数ではセブン―イレブンに匹敵する規模になるため、どういった仕組みを構築するかに注目が集まる。

ただ、コンビニは単に店頭で商品を販売するだけでなく、玉塚元一ローソン社長が7日の会見でいったいように「買い物の場が減っているし(消費者は有職主婦の増加などで)大変忙しくなっている。店が消費者に近づこうという取り組みが必要」なっているのは確かだ。今後、コンビニがラストワンマイルの拠点として機能を果たすのだとすれば、今以上に消費者を起点にした販売方法や物流戦略を構築する必要があるといえそうだ。

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流通が大きく変わるトバ口に立ったか。

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