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【今週のリケジョ】自販機のソフトウェア設計舞台に何事にも挑戦

サンデン・リテールシステム 山谷弘美さん
サンデン・リテールシステムの山谷弘美さん(32)は、メカトロニクス技術を活用し、自動販売機などの機械設計や制御設計を手がけている。実際の製品に組み込み、動作性能の確認や品質の評価試験も行う。「お互いに気持ちよく働けるよう努めることが大切」とチームワークの重要性を強調する。

将来の道、自ら切り開く


東京電機大学大学院理工学研究科で、音について工学的にアプローチする研究を行っていました。でも就職先に関しては、自分の生活に身近な製品を作っている企業に勤めたいと考え、サンデン(現サンデンホールディングス)に入社しました。現在は自動販売機のソフトウエア設計などに取り組んでいます。

心がけているのは何事にも挑戦すること。今はどんな仕事でも楽しいと感じています。困難な業務を克服した時の「やりきった」という達成感は大きい。たとえ失敗してもそれらで経験値が上がったと捉えるようにしています。学生時代に研究したテーマや学んだ内容は仕事内容と異なりますが、経験したことがすべて生きています。特に周りの人たちと意見交換することや自分の考えについて責任を持って発言することの大切さを実感します。

上司や同僚にも恵まれていると感じます。仕事に一区切りがついた後、感謝の言葉を直接伝えられると、とてもありがたく励みにもなります。女性技術者のロールモデルとなる存在が社内には少ないため、将来については見通しにくいのですが、自分自身が道を切り開いていけることや、成長した先にどのような光景が待っているのかが楽しみです。

休日の楽しみはキャンプ。会社の先輩たちと茨城や長野に出かけてリフレッシュすることが多いです。手料理を振る舞い、みんなとおしゃべりするのがとても楽しいです。

             

(文=群馬支局長・古谷一樹、写真=編集委員・木本直行)
日刊工業新聞2019年1月21日

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