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スカイマーク再建"妙案"なし…あす債権者集会

イントレピッド社長「スカイマーク案は賛同得られない」
スカイマーク再建"妙案"なし…あす債権者集会

エアバスの仏トゥールーズ工場に駐機されるスカイマーク向けの中型機「A330」。尾翼など一部が塗装されたまま残る(6月19日、日刊工業新聞社撮影)

 民事再生手続き中のスカイマークを巡り、債権者間のつばぜり合いが続いている。ANAホールディングスをスポンサーとするスカイマーク案に対し、米航空機リース大手のイントレピッド・アビエーションが対抗案を東京地裁に提出。大口債権者には欧エアバスや英ロールス・ロイスなど外資が並び、5日の債権者集会でどちらが支持を得るか、票読みを難しくしている。

「スカイマーク案は破綻の可能性」


 イントレピッドは7月中旬、都内に債権者を集め、米デルタ航空をスポンサーとする再生計画案を説明、賛同を求めた。約40%の債権を持つイントレピッドは当初、ANAがスカイマークの機材を引き受けることを条件にスカイマーク案を支持していたが、ANAが契約を破棄したため、翻意。イントレピッドのフランクリン・プレイ社長は「スカイマーク案は大口債権者の賛同を得られず破綻する可能性がある」と危機感をあらわにした。
 カギを握るのは、イントレピッドに次ぐ約30%の債権を持つエアバスや約16%の債権を持つロールス・ロイスの動向だ。しかしデルタはスカイマークの機材の引き受けを明言しておらず、エアバスとロールス・ロイスはどちらの案にも、もろ手を挙げて賛成できる状況にない。こうした中で、両案に賛成できるように議決権を分割する苦肉の策に出た。
 ANAの平子裕志取締役は7月29日の決算会見で「エアバスとスカイマークについて新たに話していることはない」と述べ、交渉が手探りの状況にあることを伺わせた。混迷するスカイマークの再生は結局、すべてが丸く収まる妙案が見いだせないまま、5日に債権者集会を迎える。
日刊工業新聞2015年08月03日付3面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
個人的にはスカイマークという航空会社そのものの再建より、同社の持つ(高収益の期待できる)36便の羽田発着枠をめぐる争いである、とみた方がわかりやすい気がします。

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