わずか「1リットルの節水」LIXILがアフリカのトイレ事情を変える!

まずケニアで現地仕様の製品投入。下水道インフラの脆弱さ補う

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現地住民説明会でトイレのコンセプトを紹介し、意見を取り入れながら開発を進めている
 LIXILはアフリカでトイレ市場の開拓に乗り出す。まず、ケニアで「超節水型トイレ」を実用化する。ケニアは慢性的な水資源の不足が悩み。首都ナイロビでさえも下水道インフラは弱く節水は喫緊の課題だ。郊外では非衛生的なトイレ環境が健康や治安に悪影響を与えている。LIXILは現地の課題に応じたトイレを開発し、一般の住民が購入できる価格で投入して需要を掘り起こす。ケニアで独自の地位を築き、アフリカ市場攻略の足がかりをつくる。

 LIXILが開発中の「超節水型トイレ」は洗浄水量がわずか1リットル。便器と排水口の間に設けた開閉式のバルブの働きで、少ない水量で排せつ物を流し、便器内を洗浄できる。配管から上がってくる臭気も防げる。紙は流せないが一般的な水洗トイレとほぼ変わらない使い心地という。開発はほぼ終えた。

 このほど国際協力機構(JICA)の民間技術普及促進事業に採択された。ケニア政府関係者を対象に日本で検討会やセミナーを開いて超節水型トイレの認知向上を図り、現地政府による認証取得・標準化を目指す。

 ケニアにはすでに2014年に買収したドイツ水栓金具大手グローエが拠点を構える。グローエが持つ現地のネットワークを生かし、LIXILの節水型トイレの流通網を構築していく方針。

 ケニアではナイロビなど都市部の水洗トイレ普及率は約50%まで進んでいるが、水資源の不足に加えて配管からの漏水や”盗水“が後を絶たず、家庭への水の供給は滞りがち。水道代の10倍ほどの値段で業者から水を買うのが当たり前だという。

 「水洗トイレが普及すれば水もどんどん使う。よりダイナミックな節水が必要になっている」(北村総謁LIXIL新技術事業推進部グローバル環境インフラ研究グループリーダー)と見ている。

日刊工業新聞2015年07月30日 1面

COMMENT

村上毅
編集局ニュースセンター
デスク

 温水洗浄トイレや節水トイレなど、日本のトイレへの情熱はすごいと感心させられる。中国やインド、そしてアフリカ、まだまだトイレに課題を抱える国は少なくない。日本の技術が生かせる分野だろう。

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