老舗ファッション物流会社がネット対応で変身

東京納品代行が成田に拠点を新設。返品対応も

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専門知識持つ人材も強化
 東京納品代行(東京都江東区)が、衣料品のネット販売増加を追い風に事業規模を拡大している。海外ブランド向けの物流サービスを強化するため、5月に千葉県富里市で新たな物流センターを開設した。同センターは保管・配送だけでなく、品質管理や修理まで行うのが特徴だ。物流に付帯するサービスをワンストップで手がけ、顧客から高評価を得ている。

 同社はセンコーグループに属し、ファッション物流事業を担当する。海外の高級ブランドは航空便で商品を輸入することが多いため、成田国際空港近辺に物流施設を展開している。

 今春オープンした「成田ファッションロジスティクスセンターI(FLC1)」は、既設の成田センターに継ぐ第2の拠点。総床面積は3万6100平方メートルで、最大300人が働く。現在の稼働率は70%だが「8、9月に100%となる」(大迫友行社長)計画だ。

 同社の強みは、顧客の要望をワンストップで引き受けられる点にある。倉庫として顧客の商品を保管するだけでなく、スタッフによる検品やX線検査による検針、補修、衣料品のプレスなども行う。

 ネット通販では「同じ服のM・Lを注文した上で、サイズの合うMだけ買い、残りを返品するお客も多い」(嶋田亮司主管支店長)が、返品された服も同社がきれいにプレスし再保管。プレゼント用の包装や、リボンかけも行う。高級ブランドを扱うため、専門知識を持つ人材の採用も強化している。現在同社には20人の衣料管理士、7人の繊維製品品質管理士が在籍している。

 書籍や小物に比べ遅れていた衣料品のネット通販だが、ここ数年で急激に市場が拡大。同社の売上高も「過去5年間毎年10億円ペースで増加しており、2016年3月期は約180億円となる」(大迫社長)見通し。成田地区でのさらなる事業強化のため16年4月にFLCIIを開設し、成田3拠点体制とする計画だ。さらに現在成田センターのみで行っている通関申告作業をFLCでも始め、作業効率を向上する。

 労働人口の減少や、雇用状況の改善もあり、パート労働者の不足が顕在化している。労働集約型産業である同社への影響も大きく「今後はITやロボットなどを使った倉庫内作業の自動化・省力化に取り組む」(大迫社長)方針だ。M&Aも含め、22年度までに売上高を400億円へと成長させる。
 (文=鳥羽田継之)

日刊工業新聞2015年07月29日 建設・エネルギー・生活面

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東京納品代行といえば、百貨店の物流を手がけている会社。高級ブランドの取り扱いノウハウや商品の知識を持っている。このノウハウを今度はネットで生かす。

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