においで“幽体離脱”ってどういう研究?
飛行ロボット(ドローン)やIoT(モノのインターネット)が普及した世界ではカメラがあらゆる場所に存在する。すると自分をゲームのように第三者視点から見て暮らす時代が来るかもしれない。走る自分を上空から見ながら走る。さながら“幽体離脱”のようだ。
東京工業大学の大良宏樹特任助教と三宅美博教授はにおいの刺激で“幽体離脱”を引き起こす研究を進める。第三者視点のカメラに“没入”しつつ、視線の先の自分の身体に自己を“投影”する。没入と投影が同時に起こる不思議な体験だ。
実験では身体の後ろにカメラを配置し、ヘッドマウンドディスプレー(HMD)でカメラの視点から自分を見る。カメラに香料を近づけると同時に、HMDを被っている人にもにおいを放つ。
すると自分の身体を見つつも自分の目は身体の後ろにあるように感じる。大良助教は「においは刺激がズレても不自然でない。厳密な同期が不要で、多人数同時に提示可能」と利点を説く。においをスイッチに通常の視点と第三者視点を行き来するVR(仮想現実)映画のような世界が来るかもしれない。
東京工業大学の大良宏樹特任助教と三宅美博教授はにおいの刺激で“幽体離脱”を引き起こす研究を進める。第三者視点のカメラに“没入”しつつ、視線の先の自分の身体に自己を“投影”する。没入と投影が同時に起こる不思議な体験だ。
実験では身体の後ろにカメラを配置し、ヘッドマウンドディスプレー(HMD)でカメラの視点から自分を見る。カメラに香料を近づけると同時に、HMDを被っている人にもにおいを放つ。
すると自分の身体を見つつも自分の目は身体の後ろにあるように感じる。大良助教は「においは刺激がズレても不自然でない。厳密な同期が不要で、多人数同時に提示可能」と利点を説く。においをスイッチに通常の視点と第三者視点を行き来するVR(仮想現実)映画のような世界が来るかもしれない。
日刊工業新聞2018年11月5日