水素ステーション普及に朗報!鉄鋼大手がコスト低減技術で後押し

JFEは複合材の蓄圧器、神鋼は圧縮機の標準化に動く。1カ所数億円規模がどこまで下がる?

 鉄鋼大手が水素ステーションのコスト低減に向けた開発や事業化を加速させている。JFEスチールは現行比30―50%コストダウンした蓄圧器を2018年にも商品化する。神戸製鋼所は圧縮機など主要機器の標準化を国などに提言する。水素用ステンレス鋼管を手がける新日鉄住金も、仕様の集約などでさらなるコスト削減を急ぐ。水素社会実現には水素ステーションの普及が不可欠。1カ所当たり数億円規模とされる設置コスト低減へ、各社が技術を競う。
 
 JFEスチールはグループのJFEコンテイナーと共同で、鉄と炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の複合材料による蓄圧器を開発中。
 
 現在の鋼製の蓄圧器は超高圧の水素を貯蔵しても破損しないよう、容器を肉厚にしているが、その分だけ重く、コストも高い。シームレス鋼管から薄肉で軽い容器をつくり、これにCFRPを巻き付けて強度を出し、重さとコストを大幅に引き下げる。
 
 神鋼は水素の圧縮機と蓄圧器、冷凍機などの主要機器をパッケージ化した装置を商品化。5億円程度とされる水素ステーションの建設費を、約1億円下げられる点を訴求する。すでに10件の受注を獲得。ただ、さらなるコスト削減には「仕様が分散していては、これ以上、安くならない」(営業企画部水素・燃料電池推進プロジェクト)ことから、機器標準化促進を官民挙げた方針に据えるよう提言中。水素・燃料電池に関する国のロードマップにも、機器メーカーの意見を明記するよう訴えている。
 
 水素脆化に強い高強度ステンレス鋼管を生産する新日鉄住金も、水素ステーションの標準化が進めば、鋼管の厚さなど多岐にわたる仕様を集約できると想定。競合する汎用的なステンレス材対比で当面、コスト差を現在の2―3倍から1・5―2倍まで縮める方針。

2015年07月28日1面

村上 毅

村上 毅
07月29日
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「2015年は燃料電池車元年」と言われていたが、当初の盛り上がりが消えてしまった感じもある。その一因が建設が進まない水素ステーションにある。建設コストが高いことがネックだが、素材メーカーの技術提案でステーションの建設コストを下げ、コストが下がればステーションの普及も進み、さらには量産効果でさらに素材のコストも下がる、としたいが果たして、、

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