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富士通グループ、部屋まるごとデジタル化!プロジェクターやカメラ融合

グループワーク促進、創造性高める
富士通グループ、部屋まるごとデジタル化!プロジェクターやカメラ融合

机にデジタルペンで書いた文字を付箋にして、壁の大画面に簡単に送れる

 富士通グループは27日、複数のプロジェクターやカメラを組み合わせ、部屋全体をまるごとデジタル化する技術を開発したと発表した。この結果をパソコンやスマート端末などの狭い画面ではなく、壁や机などの広い空間に映し出せる。8月から2016年3月まで実証実験を行い、グループワークに適用した効果などを検証する。

 富士通研究所(川崎市中原区)、富士通デザイン(同)、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(同)は、「HAB―YU platform」と呼ぶ新たな価値づくりの場で技術を実証する。従来のアナログのやり方と同技術を導入した場合とで、人々のアイデアがどのように異なるかといった、発想を支援するツールとしての有効性を検証する。

 部屋に入ると、人を自動で検知し、その人が持つスマート端末のIDを位置から特定。ここで個人と端末とを関連付ける。また、個々の端末と壁に映し出した大画面、および机に映し出した大画面は共有されている。

 各端末の情報は、必要に応じてこれらの画面上に取り出すことができる。さらに、デジタルペンを使って机の上に手書きで文字を書くと、デジタル付箋が自在に作れ、これらの画面上に簡単に送ることができる。いわゆるブレーンストーミングなど、複数の人がアイデアを出し合う共創の場に導入すれば、アナログに比べて創造性が高まるとみている。
日刊工業新聞2015年07月28日 科学技術・大学面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
会議の効率化、ペーパーレス化など、必要だとはわかっていてもなかなか改善できないもの。ぜひこの技術が導入された会議室を体験してみたいです。

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