発展続くモノづくりの町“燕三条”、大規模展示会で体感しよう

「燕三条ものづくりメッセ」、新潟県三条市で26日まで開催中

 モノづくりの町として知られる新潟県・燕三条地域の企業などが広く技術をアピールする展示会「燕三条ものづくりメッセ」が24日、新潟県三条市の燕三条地場産業振興センターで開幕した。5回目の今回は過去最高となる261の企業や団体が出展。金属加工から印刷、食品まで多様な業種の企業と団体がそろった。海外企業も初出展した。会期は26日まで。主催者である同センターの国定勇人理事長(三条市長)は「発展を続ける燕三条を象徴するのがこのメッセだ」と強調。出展各者は自慢の製品と技術を掲げ、顧客獲得に勤しんだ。

 会場には燕三条地域を代表する産業である金属加工業の企業のブースがところ狭しと並んだ。ゴトウ熔接(燕市)は溶接でできたパイプ製品を展示した。パイプは配管などの業務用途に使われる。同社はレバーを握るだけでにぎり寿司のシャリが作れる「すしトング」で注目を集めているが、後藤英樹社長は「本業の新規顧客を広げたい」と今回は封印の意向だ。

挨拶する国定勇人燕三条地場産業振興センター 理事長

 板金加工が主力の戸塚金属工業(燕市)は組み立て式のキッチン「ドコデモ☆クック オープン」を出展した。同製品はねじがなく、道具いらずで簡単に組み立てられる。精密板金の技術を駆使した設計により組立後のぐらつきを抑えた。屋台などでの需要を見込む。BツーB主体の展示会ながら、燕特産の洋食器も並んだ。田辺金具(同)が展示した金属製タンブラーは、仏壇や神具に使われる金具の技術を応用して作った。

 同メッセの特徴には「金属加工以外のモノづくりもある」(燕三条地場産業振興センターの関係者)ことが上げられる。印刷事業を展開するヨシダ感光機材(三条市)は、ACS(埼玉県川口市)が作る紙製品のカッティングマシンを出展。型が不要で小ロット生産に対応した。ACSの山崎博章氏は「少しでも知名度を高められれば」と期待する。

台湾の企業も


 台湾の工業技術研究院(ITRI)はドローンに搭載する動力源を携えた。モーターとガソリンエンジンのハイブリッド型で、積載量30キログラムの機種を45分間飛ばせる。日本事務所の劉柏麟氏は「展示会で少しでも提携相手を見つけられれば」という。

 燕三条地域は台湾との連携を模索している。自国に留まらず海外に積極的に仕事を求める台湾製造業に対し、燕三条は協力できると感じているからだ。同センターと一緒に台湾に出展要請に出かけた長谷川挽物製作所(燕市)の長谷川克紀社長は「台湾企業もこの地域の技術力は魅力的に思っている。台湾企業が輸入した仕事を、協力して燕で形にして輸出していければ、この地域はもっと活性化する」と期待する。

 2016年度の工業統計調査によると、燕三条地域の事業所数は1368社、製造品出荷額は約7264億円。うちおよそ8割を機械・金属製品製造業が占める。ピークは過ぎたが、ここ数年の出荷額は上り調子だ。各社は出展により新規顧客を獲得し、自社の成長につなげる
台湾の工業技術研究院が展示したドローン用動力源

ニュースイッチオリジナル

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
10月25日
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ありとあらゆるモノづくりがそろうのが燕三条―。メッセの主催者らはことあるごとにこう強調します。その言葉に違わず、メッセにはいろんな業種が出展されました。メッセに来ればモノづくり発展の糸口が見つかるかもしれません。
(日刊工業新聞社・山田諒)

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