生産・開発現場にも…サイバー攻撃の備え強化する日立

人材育成も急ぐ

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IoTやAIの普及でサイバーセキュリティー対策は生産や開発部門でも急務に(イメージ)
 日立製作所は自社のサイバーセキュリティーの対象範囲を広げる。これまでIT機器が中心だったが、生産や製造、開発現場の機器まで拡大する。すでにガイドラインを策定しており、今後は人材の育成を急ぐ。IoT(モノのインターネット)の普及により社内のネットワーク化が進み、サイバー攻撃の脅威にさらされる対象が増えていることに対応する。セキュリティー対策を広範に強化し、経営リスクの低減につなげる。

 「開発環境」「生産製造環境」「製品サービス」「サプライチェーン」などの部門ごとにガイドラインを策定した。2018年度下期中に運用して効果を点検し、必要なら改善していく。

 各部門は社内のセキュリティー統括組織と連携するほか、部門の壁をこえ、課題の抽出や改善活動に乗り出す専門部会も設ける。

 日立の社内の機器数はIT関連が全社の2割程度で、生産や製造などが残りの8割を占め、現場の機器管理が課題になっている。

 サイバー攻撃の情報収集では社外とも連携して危機に備える。現場ごとに専門人材を育てるほか、社内でのサイバーセキュリティーへの意識も高める。生産や製造、開発部門の理解を深めるため18年度下期以降、業種別や海外でワークショップを開く。社内外のサイバー攻撃の傾向や対策を共有する。

 日立は17年5月に社内システムの一部がウイルスに感染し、障害が発生。欧州拠点の検査機器システムが最初に感染した。検査機器は当時、セキュリティー対策の対象外だった。

日刊工業新聞2018年10月24日

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