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ジェイテクトが開発、人材を育てるIoT

作業の悩み共有も
 ジェイテクトは23日、工場作業者の成長を促すIoT(モノのインターネット)システムを開発したと発表した。作業者が機械組み立てなどで保有する能力を数値化し、能力向上をデータベース(DB)に記録して成長を実感できる。DBを基に作業者が相互に助言もできる。生産設備ではなくヒトに焦点を当てた新たなIoTとして11月1日に発売し、工場の生産改善を支援する。料金体系は今後詰める。

 個人の作業時間や達成状況から能力を5段階で数値化し、目標を設定。個人の現状と成長を「見える化」する。工作機械の生産拠点の刈谷工場(愛知県刈谷市)で実証した。

 作業の悩みがある時は専用アプリケーション(応用ソフト)を搭載したスマートフォンで現場を撮影し、グループで共有して助言できる。個人の能力向上や改善事例をDBに蓄積することで、事例を基に自動で助言する機能も備えた。
日刊工業新聞 2018年10月24日
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
ある精密機器メーカーの工場長は「IoTは生産性を高められるが、作業者が『機械に見張られてる』と感じるシステムでは良くない」と、以前の取材の時に話していました。人にとってうれしいIoTはいいと思います。

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