IHIが21年ぶり新工場、民間航空エンジンに期待高まる

埼玉県鶴ケ島市に民間航空エンジンの整備工場を建設

 IHIは18日、埼玉県鶴ケ島市に民間航空エンジンの整備工場を建設すると発表した。2019年内に稼働する予定。新工場の建設は98年の相馬事業所(福島県相馬市)以来、21年ぶり。21年3月までの総投資額は約245億円。地域経済の活性化に貢献する見通しだ。民間航空エンジン市場は、新興国の経済成長などを背景に年率平均5%の成長が予測されており、修理・整備(MRO)需要も増大している。

 埼玉県と土地売買契約を結んだ。従業員は当初500人でスタートし、21年までに100人増やす。欧エアバスの小型旅客機「A320ネオ」向けの「PW1100G―JM」や同「A320」向けの「V2500」など3機種のMROを手がけ、将来は部品製造や組み立てなども視野に入れる。

 建設予定地の敷地面積は13万6100平方メートル。今回建設する工場・事務棟の延べ床面積は約3万5000平方メートルで、大きな増設余地がある。IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)など先端技術を多用したスマート工場とする。

 IHIは現在、エンジンの分解、洗浄、検査、部品修理、組み立て、試運転などを瑞穂工場(東京都瑞穂町)で行っている。17年度には150台のエンジンを整備した。10年後には450台に膨らむ見通しで、新工場の建設を決めた。

 航空エンジンを中心とする「航空・宇宙・防衛」セグメントの売上高は年5000億円規模で、IHIの屋台骨を支える主力事業。生産拠点としては8カ所目になる。

 埼玉県の斉藤豊産業労働部次世代産業幹は「IHIの立地を契機に、先端産業・次世代産業のさらなる集積を図り、県経済をより一層発展させたい」とコメントした。

日刊工業新聞 2018年10月19日

  

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