堀場製作所、英国に「車」工科大を開設したワケ

電動・自動化へ技術者を育成

 堀場製作所は次世代自動車産業を支える人材育成を目的に、英国に現地の大学や企業と連携して自動車関連の工科大学を開設した。11月から本格的に運営する。校舎は自動車メーカーの開発支援など手がける英子会社、ホリバマイラ(ナニートン市)の敷地内に建てた。車の基礎から電気自動車(EV)、自動運転技術などを教える。車の電動化・自動化が進み、新技術の知見を持つ人材が世界的に不足する中、人材育成を本格化する。

 堀場製作所はホリバマイラ(旧マイラ)を2015年に買収した。以降、車計測システム事業で、車開発を支援するエンジニアリングサービス事業も積極的に進めている。堀場製作所はこの英子会社を通じて現地に工科大学を開設した。

 ホリバマイラは東京ドーム約60個分に当たる約300万平方メートルの広大な敷地に、全長約100キロメートルのテストコースや研究拠点、車開発に必要な多数の試験設備、試験棟も持つ。トヨタ自動車やホンダ、英アストンマーチン、独ボッシュなど30社超の完成車や部品メーカーも入居して開発拠点を構える。

 開設した工科大学は「マイラテクノロジーインスティテュート」。投資額は数十億円規模とみられ、英国の産業振興基金から支援も受けた。大学の敷地は2万4500平方メートル。設立に当たり、堀場製作所は地元大学である国立コヴェントリー大学や同レスター大学などと提携、これら大学からは教師も招く。またホリバマイラに入居するメーカーとも連携し、講義にはホリバマイラの設備も使う。

 ボディー、シャシー、パワートレーンのシミュレーションや試験のほか、電動車、安全機能、インターネット接続、自動運転技術、サイバーセキュリティーの技術も習得できる。短期講習から博士号の取得まで幅広いコースを選択できる。以前から入居企業と協力して学生向け授業を行うなど、人材育成に取り組んでいた。

日刊工業新聞2018年10月10日

  

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