培地から取り出さずにそのまま、新タイプの測定装置

ウシオ電機が開発

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インキュベーターに入れたまま観察できる小型装置
 ウシオ電機は、培地や細胞を細胞培養設備(インキュベーター)に入れたままモニタリングできる小型の光学測定装置を開発した。これまで細胞の状態を把握するためにはインキュベーターから培地や細胞を取り出す必要があり、その際に不純物が混入して細胞の汚染や品質が均一にならない恐れがあった。こうした開発は世界的にも珍しいという。

 熊本大学大学院先端科学研究部の中島雄太准教授、九州大学大学院システム情報科学研究院の興雄司教授と共同開発した。装置の大きさは一般的な測定用機器に比べて容積量が50分の1以下となる幅148ミリ×奥行き105ミリ×高さ50ミリメートル。一つの細胞に対してセンサーと発光ダイオード(LED)ライトを一つずつ使い、細胞の状態を測定する。細胞培養装置に組み込むことを検討中。2019年春頃の発売を目指す。

 医療や創薬の分野では、培養細胞の状態管理が重要視されている。例えば再生医療ではiPS細胞(人工多能性幹細胞)などの幹細胞から、求める細胞を作製する際に培養容器中の細胞全体の状態を把握する必要がある。また創薬やバイオ分野では、高精度かつ効率的なスクリーニング(選別)のために培養細胞群の条件統一が求められている。

(2018年9月6日)

COMMENT

梶原洵子
編集局第二産業部
記者

学生時代に培養した小さな生物(細胞ではありませんでしたが…)の数を測定する時、培地から取り出して数えてという作業は大変で、汚染のリスクがありました。地味だけど、とても期待できる技術だと思います。

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