世界シェア6割の協働ロボ、デンマーク流デザインから見える狙い

ユニバーサルロボットがeシリーズ発売

 デンマークのユニバーサルロボットは、世界で協働ロボット「eシリーズ」を発売した。使いやすさや安全性を向上。機能美を追求した外観にも磨きをかけ、機能性とデザイン性を両立した。同社の西部慎一テクニカルサポートエンジニアに、その狙いや特徴を聞いた。

 ―世界の協働ロボット市場でシェア約6割を占める現行機は使いやすさだけでなく、洗練されたデザインも評価されています。
 「よりシンプルで、きれいで、格好良く、というデンマーク流のデザインが根付いている。また3人の創業者は当初、食品工場での協働ロボットの活用も想定し、ツルッとした外観などにより、清潔さや清掃のしやすさもデザインに取り入れたようだ」

 ―eシリーズでは現行機のデザインの基調を踏襲し、安全性も向上しました。
 「6軸のロボットのアームに手を挟まれないよう、土台部分を高くし、第4軸と5軸間のデザインも見直した。第6軸の手先だけでなく、3軸の肘の部分にも安全センサーを搭載。肘の可動域への侵入も検知することで、安全性を高めた」

 ―プログラミングなどの専門知識がなくてもロボットを簡単に扱える、使いやすさも進化させました。
 「アームの先端に高精度な力覚センサーやトルクセンサーを搭載。モノをつかむハンドなどを取り付けた際に、手先の重心と荷重を自動計算する機能を追加した。設定時の案内にしたがい、いくつかの姿勢を認識させるだけで、数秒で重心を算出できる。従来は図面を見ながら自分で重心を計算する必要があり、ロボットの立ち上げを難しくする一因となっていた」

 ―設定のしやすさの向上などで、生産ラインの変更に伴うロボットの再配置も容易になりました。
 「各関節のデザインも見直し、モーターなどで構成するジョイント部の交換もしやすくした。ボルトの本数を減らすなどしてメンテナンス性も高めた」

ユニバーサルロボット テクニカルサポートエンジニア 西部慎一氏

(2018年8月7日)

日刊工業新聞 記者

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08月08日
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2008年の初号機投入以来初の全面改良となった。(西沢亮)

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