学生ベンチャーが目指す、誰でも3Dコンテンツを作れる世界

Cynack、ARアプリケーション提供へ

 大学生ベンチャー企業のCynack(東京都大田区、吉村啓社長)は、独自開発のプログラミング言語で、簡単に3次元(3D)の仮想現実(AR)コンテンツを作成できる技術を開発した。これを活用し、特定の物体をスマートフォンのカメラで撮影すると、画像を認識し、ひも付けられたARコンテンツを表示するツールを作成する。2018年内に企業などへツール提供を目指す。

 Cynackが開発したプログラミング言語「OML」は、基本図形を積み木のように組み合わせて多様な3D図形を簡単に描画できる。基本図形は楕円(だえん)形や四角形など6種類で、大きさや位置座標、色を指定する。3Dアニメーションのような複雑なコンテンツは難しいが、広告向けなどの情報コンテンツを短期間で作成できる。

 このコンテンツには、文章や写真などのファイルをはめ込めるほか、他の情報へのハイパーリンクなども付けられる。

 Cynackは一連の技術を使い、物体やARマーカーにコンテンツをひも付けるARアプリケーション「パラレル」を作成する。企業やアーティストへ訴求し、18年内の提供開始を目指す。OML言語をウェブ上で公開し、作成したコンテンツを特定の物体などと対応させて投稿できるサイトを用意する。まずはイベント会場や店舗などで、対象物をスマホで撮影してARコンテンツを楽しむ用途を想定する。

 例えば、イベント会場で特定のオブジェやアート作品、グッズを撮影すると、関連したARコンテンツが表示される。また、商品を撮影すると、詳しい商品情報やキャンペーン情報などがARコンテンツとして表示される。コンテンツの表示期間やエリアは指定できる。

 ARや仮想現実(VR)システム、3Dプリンターなど3D関連技術が広がる中、「HTML言語がウェブコンテンツを身近にしたように、OML言語で3Dコンテンツ作成を身近にしたい」(吉村社長)と意気込む。

Cynackホームページ

梶原 洵子

梶原 洵子
07月31日
この記事のファシリテーター

吉村社長は、高校3年生の時に参加したVRプロジェクトがきっかけとなり、ベンチャーキャピタルから出資を受けてCynackを起業しました。「3Dによる個人の自己表現を自由化して、民主化したい」(吉村社長)と熱い思いを語ってくれました。

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