中小製造業で先進的な旭鉄工、音声・ボタン入力でAI生産管理 

設備の稼働状況を現場から簡単に登録

 旭鉄工(愛知県碧南市、木村哲也社長)は、年内をめどに人工知能(AI)を搭載したスピーカーやボタン型端末を活用した生産管理システムを構築する。音声やボタン入力で設備の稼働状況を現場から簡単に登録できるようにし、生産効率の向上につなげる。子会社で手がける中小向けIoT(モノのインターネット)システムとも連携し、工場のIoT化を推進する。

 今春から本社工場や事務所などに、米アマゾン・ドット・コムのAIスピーカーやボタン型の端末を試験導入した。稼働の状況や、設備停止の理由を音声入力やボタン操作などで登録できる。

 生産現場では設備が異常停止した際、その理由を分析し、対策につなげる改善活動が行われている。両手を使う作業や切削油を使用する工程でも、音声やボタンであれば簡単に停止理由を入力でき、生産効率を高められるとみる。設備の段取り替えや勤怠管理などにも音声やボタン入力の導入を広げる。

 旭鉄工は自動車の足回りやエンジンの部品などを手がけ、2013年末ごろからIoTを活用した独自の改善活動に取り組んできた。

 自社の80ラインで1時間当たりの出来高を平均34%向上させ、16年にはそのノウハウを広げようと子会社「アイ・スマート・テクノロジーズ(iSTC)」を設立した。約100社が同社のIoTシステムを利用しており、20年には国内外2000社への導入を目指す。

 18年5月にはIoTの手法が認められ、タイ工業省とIoT導入拡大に向けた覚書も結んだ。木村社長は「IoT導入で現場の作業負担を減らし、付加価値の高い仕事に移行したい」と話している。

日刊工業新聞2018年7月30日

八子 知礼

八子 知礼
07月30日
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中小の製造業でおそらく日本で最も先進的な取り組みを行なっている旭鉄工が、ますますその取り組みを加速させている。両手がふさがった状態での声による操作やトラブルの通知をスマートに実現している。
そして同社は自社で取り組んだ結果を外販していることが他の会社と異なるところだ。自社で効果が証明された様々なソリューションこそ、他社が欲しがるものであることをよく知っているからこその展開だと言える。

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