「ビールとギョーザはセットで!」―食品メーカー、タイアップで売上拡大狙う
店頭での露出拡大、相乗効果あり!
生活防衛意識の強い消費者に、自社商品をいかに購入してもらうか―。販促方法に、食品メーカーがあれこれ知恵を絞っている。味の素冷凍食品(東京都中央区)は看板商品の冷凍ギョーザで、バーコードを2枚送るとキリンビールの「一番搾り」が抽選で当たるキャンペーンを開始。「ビールとのタイアップで商品購買率が前年より21%上がった」(同社)。ハウス食品は料理レシピサイト「クックパッド」との連携でハロウィーン期間中のカレーやシチュー売り上げが「前年比10%伸びた」とし、2015年は連携を拡大する。
味の素冷凍のギョーザは単品で年間売上高が150億円を超える、業界のガリバー商品。国産野菜の使用で食の安全をうたい、焼いた時のパリパリ感が出るよう”羽根の素“を改良。キャンペーンで一番搾りを選んだ理由について同社では、ギョーザとビールで食の相性が良いこと、原材料や製法のこだわりで共通性があったためと説明する。スーパー店頭に陳列する”夏は「ギョーザ」とキリン一番搾り“と記した青空パッケージの告知ボードも製作。一方のキリンビールも「ギョーザとタイアップすることで、店頭での露出回数が増える。スーパーの冷凍食品ケースの前に一番搾り缶を陳列してもらうなど、相乗効果もある」と認める。
ハウス食品は今秋からのカレーやシチューの販促プロモーションで、クックパッドとの連携内容を強化する。ハロウィーンパーティーメニューと銘打ち、バーモントカレーやシチューミクスで作った飾り付けメニューのコンテストをクックパッド画面上で行うほか、クックパッドで「ハロウィーン」文字を検索するとハウス食品の企画ページに誘導してもらうようにする。クックパッドはスマートフォンやLINEを使う若い女性の間に利用率が高い。「ハロウィーンで何を作るか迷っている人にカレーやシチューのレシピを紹介し、購買増につなげたい」(同社)とする。
食品メーカーの主力商品は、消費者に名前やブランドが知れたロングセラーが多い。ライバルメーカーの新商品が相次ぎ登場する中で、店頭陳列などで露出機会を高めて売り上げを増やすのは容易でない。他社とのコラボやスマホアプリなどの情報通信を活用する手法はますます盛んになりそうだ。
(編集委員・嶋田歩)
味の素冷凍のギョーザは単品で年間売上高が150億円を超える、業界のガリバー商品。国産野菜の使用で食の安全をうたい、焼いた時のパリパリ感が出るよう”羽根の素“を改良。キャンペーンで一番搾りを選んだ理由について同社では、ギョーザとビールで食の相性が良いこと、原材料や製法のこだわりで共通性があったためと説明する。スーパー店頭に陳列する”夏は「ギョーザ」とキリン一番搾り“と記した青空パッケージの告知ボードも製作。一方のキリンビールも「ギョーザとタイアップすることで、店頭での露出回数が増える。スーパーの冷凍食品ケースの前に一番搾り缶を陳列してもらうなど、相乗効果もある」と認める。
ハウス食品は今秋からのカレーやシチューの販促プロモーションで、クックパッドとの連携内容を強化する。ハロウィーンパーティーメニューと銘打ち、バーモントカレーやシチューミクスで作った飾り付けメニューのコンテストをクックパッド画面上で行うほか、クックパッドで「ハロウィーン」文字を検索するとハウス食品の企画ページに誘導してもらうようにする。クックパッドはスマートフォンやLINEを使う若い女性の間に利用率が高い。「ハロウィーンで何を作るか迷っている人にカレーやシチューのレシピを紹介し、購買増につなげたい」(同社)とする。
食品メーカーの主力商品は、消費者に名前やブランドが知れたロングセラーが多い。ライバルメーカーの新商品が相次ぎ登場する中で、店頭陳列などで露出機会を高めて売り上げを増やすのは容易でない。他社とのコラボやスマホアプリなどの情報通信を活用する手法はますます盛んになりそうだ。
(編集委員・嶋田歩)
日刊工業新聞2015年07月17日 建設・エネルギー・生活面