発受電電力量から見る日本の本当の景気

6月は前年同月比3・7%減。中国と違いGDPとの相関関係は極めて高い

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東電と中部電が石炭火力を新設する横須賀火力発電所
 電気事業連合会(電事連)が集計した6月の発受電電力量(速報)は、電力10社の合計で672億2413万キロワット時と、前年同月より3・7%減った。前年を下回るのは6カ月連続。節電の効果や気温が前年より高めに推移したことに加え、一部企業の生産活動に弱い動きがあったなどの理由が考えられる。

 発受電電力量は沖縄電力を除く9社で、前年割れとなった。自社発電分の電力の内訳は火力が前年同月比7・9%減の463億7561万キロワット時、水力が同1・9%増の58億1841万キロワット時、「新エネルギー等」が同4・0%増の1億9074万キロワット時、原子力は0キロワット時。政府がまとめた6月の月例経済報告によると、生産は総じて持ち直しているものの、自動車を含む輸送機械工業などでは弱含んでいた。

日刊工業新聞2015年07月15日 建設・エネルギー・生活面

COMMENT

日本の景気は言われているほど回復基調ではないのでは?と危惧した。国内総生産(GDP)と電力使用量との相関関係は極めて高いからである。お隣の中国では、GDP成長率と電力使用量の伸び率とに乖離があり、各省のGDPの数字が水増しされているのではないかと推測される。今年、1-6月の中国のGDP成長率は年換算7%で、高い成長率が減速しているように見える。しかし過去が水増しされて高くなっていたので、今回が正常に戻っただけと遼寧省在住の事情通は解説する。話を日本に戻すと、筆者が調べたところ、今年の6月は雨の影響もあって前年に比べ気温が1℃弱低かった。結果として冷房需要が少なく電力使用量を低下させた。記事の「気温は前年より高めに推移」ではないらしい。5月の景気動向指数から内閣府は基調判断を「足踏みをしている」に下方修正した。景気は回復しつつあるか?電力需要の推移等を参考に注意深く見守る必要がある。

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