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電力会社がロボットで家族のコミュニケーションを助ける狙いは?

東北電力がモニター170人を募集
電力会社がロボットで家族のコミュニケーションを助ける狙いは?

ユカイ工学のコミュニケーションロボ「BOCCO」

 東北電力は、IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)、コミュニケーションロボットを活用したサービスの開発に向けた検証事業「よりそうスマートプロジェクト」を始めた。コミュニケーションロボットを活用した家族間のコミュニケーションサポートやエアコンの操作補助、家電別の電気使用量から省エネを助言するサービスの2点を検証する。

 検証には、ユカイ工学(東京都新宿区)のコミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」を使用。家族の在宅状況の把握やメッセージのやりとりなどボッコの基本機能に加え、日本ユニシスと共同開発したスマートリモコンによるエアコンの自動操作システムを組み込んだ。

 また、スマートメーターで計測したデータから家電別の電気使用量を推定し、省エネに効果のある使い方を知らせるサービスも検証。システムは三菱電機と共同開発した。

 検証にあたり、モニターを170人募集する。検証期間は2019年8月まで。
(2018年7月12日 ロボット面)
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
 ユカイ工学の青木俊介社長が以前に講演会で、「親が子どもに『早く寝なさい』と言っても子どもは聞かないが、ロボットのボッコが言うと聞くことが多い」と話していました。遠くに住む高齢の家族に薬を飲み忘れていないかロボットを使って伝えていると、慣れてくると高齢者が言われる前に薬を飲んで「飲んだよ」とロボットを介して伝えてくれることもあるのだとか。コミュニケーションロボットは親しみやすい存在でありつつも、空気を読まずにズバズバ言えるし、やらなければならないことを忘れません。ロボットだからこそ手伝えるコミュニケーションがありそうです。

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