大成建設、微妙な力加減をロボットに伝授

手作業の遠隔操作が可能に

 大成建設は「力触覚伝達型遠隔操作システム」の試作品2号機を開発した。物体をつかむ際に軟らかいか硬いかといった微妙な力加減を感じ取る「力触覚」の情報をデータ化し、ネット経由で双方向に伝達できる。作業員による手作業を遠隔操作できるため、省力化につながる。

 公開した試作2号機は、1号機から改良する際、システム構成、形状、操作性の単純化などを検討した。実際の生産現場に導入しやすい汎用品を中心に使い、簡易なシステム構成とした。

 操作側の小型6軸協働ロボットは、アーム先端にイクシー(東京都中央区)のグリップ型力触覚提示デバイスを採用。作業者はこれを使い、遠隔側のカメラと電動ハンドを取り付けた垂直多関節ロボットを、カメラ映像と触覚を頼りに操作する。

 作業者の操作データは蓄積、編集、再生できるため、遠隔地のロボットに直接ティーチングが可能になる。将来は収集データの人工知能(AI)活用も視野に入れる。

 遠隔操作により、場所・時間を問わず作業できるため、海外と日本の時差を生かして、現地の労働力が活用できる可能性も広がりそうだ。従来のように、現場に作業者を集める労働者集約型からの脱却も図れる。

 大成建設は試作2号機を6月に開かれた展示会に出展した。実演では、“巨大なクレーンゲーム機”を操るような動きが、関心を集めた。今後、食品や医薬品製造工場など生産施設に提案する。

(2018年7月12日 建設面)

梶原 洵子

梶原 洵子
07月12日
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どのぐらい微妙な差まで伝えられるのか気になります。

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