活発な再生医療研究、部品需要にも波及効果

深江化成がピペットチップ増産

 深江化成(神戸市西区、木村昌一社長、078・991・4488)は、フィルター内蔵ピペットチップ専用の生産拠点として神戸市西区に第3工場を稼働した。ピペットチップはプラスチック製の小さな部品。専用器具に取り付けて、細胞を培養する液体などをごく少量ずつ量り取るために使う。使い捨てのため、バイオテクノロジー実験が増えれば需要が増加する。

 同社の既存工場では多品種を製造しており、品種を限定した専用工場を設置するのは初めて。同チップが再生医療研究など細胞培養センター向けに需要が増えていることから、生産能力を10%増強する。第3工場は敷地面積約1000平方メートル、延べ床面積1166平方メートル。食品工場の土地、建屋を譲り受け、約3億円を投じて内装や設備を更新した。

 クリーンルーム設備を導入し、生物由来物質などの異物混入を防ぐ環境で射出成形加工を行う。今後、検査機器も導入する。成形から包装、検査を同一工場で行うことで製造工程を合理化でき、増産対応や品質の安定化が図れる。

 専用工場の稼働により、同チップの生産能力は10%増の月11万ラック(1ラックはピペットチップ96本入り)となる。既存工場から専用工場に同チップ製造設備を移設して発生した余剰スペースでは、OEM(相手先ブランド生産)製品、海外向け製品などを生産する。

 深江化成はピペッター(ピペットチップを取り付ける器具)などライフサイエンス実験機器を製造する。中でもフィルター内蔵ピペットチップは細胞培養液の移送時に異物混入を防ぐことができ、需要が増加している。プラスチック製ライフサイエンス実験機器の売り上げで2021年3月期に25億円(18年3月期は18億3000万円)を目指す。

梶原 洵子

梶原 洵子
07月09日
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再生医療やバイオテクノロジーに関するニュースをよく読みますが、着実に部品の需要にも結びついています。

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