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1―6月の首都圏マンション供給7.1%減。東京に人気集中

平均価格は上昇。高額物件の増加と施工費の負担で高水準続く
 不動産経済研究所が14日発表した2015年1―6月の首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)マンション供給戸数は前年同期比7・1%減の1万8018戸となった。1―6月で1万8000戸台に減少するのは11年以来。郊外部を中心に落ち込みが目立った。1戸当たりの平均価格は同4・9%増の5256万円。高額物件の販売増加と施工費の上昇を背景に高水準が続いている。

 供給戸数をエリア別に見ると、東京都全域は同4・0%増の1万918戸となったが、神奈川県と埼玉県、千葉県はいずれ1―2割減少しており、東京都内の物件の人気が顕著になっている。都心部や湾岸部などの人気エリアでは株高の恩恵を受けた富裕層やアジア圏の投資家が高額物件を積極的に購入する動きも目立つ。

 一方、郊外部は「一般的なサラリーマンの実需が販売の中心を占めており、価格上昇についてこられなくなっている」(不動産経済研究所)。大手デベロッパーが都内の物件に注力する中で、市場自体も縮小している模様だ。

 契約率は同2・3ポイント減の76・1%と6年連続で70%台に乗せた。同日発表した6月の供給戸数は前年同月と同数の3503戸となり、6カ月ぶりに下げ止まった。7月は前年同月比5・3%減の4000戸と再び減少に転じる見通しだが、秋商戦を迎える9月を起点に増加に転じ、7―12月は前年同期比5・8%増の2万7000戸を見込む。

 都区部を中心に新規供給物件がけん引する。継続販売の物件は「売り手も様子見、買い手も様子見」(同)が続いたが、17年4月の消費増税を見据えて動きが変わる期待もある。1―12月は前年比0・2%増の4万5018戸を見込む。
日刊工業新聞2015年07月15日 4面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
リノベーションとかになかなか目がいかないのかな・・。このまま行くと日本の住宅政策は破たんする。

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