老朽インフラの隠れた傷を見つける“渦”とは?

検査時間を5分の1に

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塗料を塗った状態の鋼材でも疲労亀裂が発見できる
 東京都市大学総合研究所の小西拓洋教授は、塗料の上から鋼材の表面にできた亀裂を発見できるシステムを開発した。渦状の電流を当ててスキャナーで読み取るだけで、疲労亀裂の有無と位置を確認できる。従来は塗料をはがさなければ疲労亀裂を確認できなかった。検査時間は従来比で5分の1程度に短縮したという。現場での実験を経て実用化を目指す。

 渦状の電流を発生させて塗料が塗られた鋼材に当てると、亀裂部分の渦が乱れる。どの部分が乱れたか座標を特定できるスキャナーと、渦がどこで、どの程度乱れたのかを図にして示せるデータの処理システムを開発した。

 傷の大きさも特定できるため、疲労亀裂か他の傷かの判断も可能。誤検出を減らした正確なデータを記録できる。

 小西教授は「塗膜の上から亀裂を特定できれば、工数だけでなくコストの削減にもつながる。作業の難易度も低い。老朽化するインフラ現場で活用してほしい」と話している。

日刊工業新聞2018年6月19日

COMMENT

梶原洵子
編集局第二産業部
記者

道路や上下水道をはじめ、国内のインフラは耐用年数に近づいていると聞きます。安全な社会に貢献してほしいです。今回の技術に使う器具がどんなものか気になりますが、もしドローンなどと組み合わせられれば、無人で広範囲の検査の可能性もありそうです。

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