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ツルハHD なんと大阪・道頓堀に5店も!

集中出店で訪日客取り込み。競合先の参入に先手を打つ商圏防衛
ツルハHD なんと大阪・道頓堀に5店も!

半径500㍍程度の狭い地域に5店も

 ツルハホールディングスが大阪・道頓堀の半径500メートル程度の地区に計5店という超集中出店を実施する。6月までにすでに3店を開いているが、さらに近く2店を出店し、ドミナント(高密度集中出店)を形成する。駅前や繁華街は初期コストがかかるが、急増する訪日外国人向けの需要も拡大しており、売上高が確実に獲得できるためだ。ドラッグストア(DS)は出店競争が激化しており、地区によってはコンビニ並みの出店密度になってきた。
 
 ツルハの道頓堀地区では既存の「道頓堀店」から60メートルの距離に「戎橋店」(5月21日開店)、さらに道頓堀店から約260メートルの距離に「千日前店」(6月12日開店)と直近で計2店を新規開店した。
 
 今後、道頓堀ではこの3店を核に半径500メートルから1キロメートルの地区にさらに2店を出店する計画で、少し歩けばツルハがある超ドミナント状態を構築する。同社では訪日外国人のニーズは「道頓堀店が一番大きい」としており、同店を中心に地域への集中出店で訪日外国人向け需要のさらなる取り込みを図る。
 
 同社は道頓堀だけでなく地盤の北海道・札幌でも超ドミナント地区を形成している。DSは大手を中心に出店競争が激化し、繁華街や駅前など好物件が少なくなっているとされる。

 今回の集中出店はこうした物件をいち早く押さえ、競合先の参入に先手を打つ商圏防衛の狙いもありそうだ。
日刊工業新聞2015年07月14日 建設・エネルギー・生活面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
道頓堀に5店もあれば必ずどこかでツルハの店舗に突き当たるという仕掛けです。 特定の地域とはいえ、コンビニ並みの出店密度になって、今後どう店舗間でどう住み分けていくのかも焦点となりそうです。

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