怒りの感情とうまくつきあう“アンガーログ"を分析せよ

“怒りの癖”を見える化し、自分のこだわりに“歪み”があるかを判断

 怒りの感情とうまくつき合えないビジネスパーソンが増えている。現代はデジタル化によって仕事の作業密度が高まったうえ、成果主義の導入が進んだことで、よりストレスを抱えやすくなった。精神的に余裕がなくなり、心が不安定だから、ささいなことで怒りの感情が爆発する。怒りのメカニズムとは、人の心を「コップ」、怒りの感情を「水」に例えると解りやすい。

 激しい怒りが爆発するのは、「たまった“水”がコップからあふれるから」か「“コップ”が小さいから」の2パターンである。ならば“水”を抜くか、“コップ”を大きくすれば怒りを抑えられる。

 対処法(1)怒りの“水”を抜く、「カウントバック」6秒数えて、怒りをやり過ごす。

 怒りを感じたら、頭の中で「6秒」数えて意識をそらし、相手に反射的な言動をとる(怒る)ことを回避する。6秒あれば、怒りのピークから意識を離せると言われている。

 怒りの大きさを明らかに、冷静に見つめる。怒りの度合いを測る“物差し”を用意しておく。怒りを10点満点でレべル分けすれば、怒りを客観的に判断でき、自分では制御不能な10点以外の怒りはコントロールしやすくなる。

 対処法(2)心の“コップ”を大きくする。

 「アンガーログ」を使い、別の角度で怒りを分析。3段階で、怒りの原因になった「自分のこだわり」に“歪み”があるかどうかを判断する。

 アンガーログは怒りの傾向の見える化である。感じた怒りをノートに書き出して「見える化」する。続けると、自分の“怒りの癖”が分かるようになる。

(1)アンガーログの中から、一つの出来事を選び、その出来事が起きた時の感情をストレートに書く。

(2)ストレートに感じたことから導き出される、「自分の強いこだわり」と「それに歪みがあるとしたら、どのような歪みがあるか」を書く。

(3)自分の強いこだわりをどのように矯正したら、自分にとっても、周囲にとっても幸せな状態になるかを書く。

 「怒る」と「叱る」の違いを認識。「叱られて」という童謡はあるが、「怒られて」はない。叱るには相手が良くなってもらいたいという愛情があるのである。
(文=上野延城・日本経営士会)

日刊工業新聞2018年6月14日

明 豊

明 豊
06月14日
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自分は怒りの沸点はかなり低い方だと思う(日常のイライラとは別)。なるべくその怒りを自分で解決できないか、を考える。その方がよほど生産性が高かったりする。部下への指導となると、また変わってくるのだろう。最近はパワハラを意識して「叱る」行為に悩んでいる人たちもかなり増えている。どちらにせよ、怒りの癖を自己分析しておけば、無意味な衝突や軋轢は減るだろう。逆に喜びの感情も見える化してみるのもよいかもしれない。

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