ロボットが航空機を製造する時代が来る

エアバスがロボットによる航空機生産を研究中

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エアバスがスペインの工場に設置したロボットのデモ機(14年6月、日刊工業新聞社撮影)
 
 欧州の航空機メーカー、エアバスが、生産の自動化に関する研究開発を加速している。日本製のロボットを使った組み立て工程の自動化や、3Dプリンターによる部品製造の自動化といった研究に着手。航空機産業では世界的な市場拡大の流れを受け、小型機から大型機まで各機種の需要が増加している。同社は生産の自動化を通じて効率を向上し、航空機の増産につなげる考えだ。

 エアバスは2030年に、航空機製造にかかるリードタイムを現在と比べて半減させることなどを目標に掲げる。すでに、組み立て工程の自動化を研究するプロジェクト「フューチュラシー」(Future + Assy)を立ち上げ、14年2月には研究の一環でスペイン工場に双腕ロボットを導入した。

 双腕ロボットは川田テクノロジーズ傘下の川田工業(富山県南砺市)製だ。航空機産業での生産自動化は機械加工など一部の工程で進みつつあるが、組み立ての工程では依然として熟練工などの手作業に頼る傾向が強く、ロボットを活用する動きは珍しい。エアバスは、同ロボットを超大型機「A380」のスパー(骨組み)の組み立て場所に置き、品質向上に取り組んでいる。

 一方、航空機の製造に3Dプリンターを使う研究も本格化している。機体部品や治具、工具など八つの分野で3Dプリンターの適用を検討中だ。14年6月に本社のあるトゥールーズで開いたメディア向け説明会で、同社のカーティス・カーソン・システム統合および製造技術担当責任者は、「航空機の部品は一機当たり数百万点にものぼる。将来的な3Dプリンティングの機会はたくさんある」と語った。

 生産工程の自動化は、自動車などの他産業が進んでいる。これまで生産の絶対量が少なく、自動化が進まなかった航空機産業も、将来の市場拡大を背景に製造面での技術革新が進みそうだ。

2014年06月13日 機械・ロボット・航空機面の掲載記事を加筆・修正

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航空機といえばこれまでは「手作り」が主体でしたが、今後は、自動車のようにベルトコンベヤー+ロボット方式で作られるようになるかもしれません。

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