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センサー使い入浴事故防止、AI・IoTで住環境を改善

東芝情報システムが開発へ
センサー使い入浴事故防止、AI・IoTで住環境を改善

まずは浴室で活用するサービスを製品化

 東芝情報システム(川崎市川崎区、伊藤壮介社長)は、IoT(モノのインターネット)で住居内の状態を把握し、人工知能(AI)で分析して改善提案する「くらしみらいサービス」を開発する。手始めに、浴室に温湿度センサーを設けて入浴時間を室外のモニターに表示し、入浴事故の防止などにつなげるサービスを製品化する。製造業向けIoT製品開発で培った技術を生かし、一般生活者の課題改善や生活の質の向上につなげる。

 サービスは住宅メーカーやリフォーム業者、セキュリティー会社などに売り込む。利用料は住居の管理会社などから月額料金の支払いを受ける予定。2019年3月の発売を目指す。

 温湿度センサーと、ネットワークに接続するゲートウェイを設置して使う。センサーが浴室の温湿度を測定して無線で情報を発信し、ゲートウェイを介してクラウドサーバーにデータを蓄積。これをAIが分析し、例えば浴室内温度が低い場合「浴室を暖めてください」といった指示を専用アプリケーション(応用ソフト)で利用者に伝える。急激な温度変化が身体に影響を与えるヒートショックや高温の湯船での入浴、カビ発生のリスク分析などに使える。

 浴室での洗濯物の乾燥にかかる時間をAIが予測する機能も盛り込む。現在開発中の洗濯ばさみ型の「衣類乾燥IoTセンサー」を室内につるした洗濯物の乾きにくい箇所に挟み、乾燥度合いを数値化して遠隔でクラウドに送る。AIが完了時刻を予測し、利用者はアプリで把握できる。

 東芝情報システムはIoT関連製品などで製造業の業務効率化を幅広く支援しているが、一般向け製品は今回が初めて。浴室向け製品で市場分析を進め、居住空間での浴室以外の用途も探り、新製品開発に生かしていく。
日刊工業新聞2018年6月5日
松井里奈
松井里奈 Matsui Rina 総合事業局イベント事業部 副部長
衣類乾燥IoTセンサーの発想はおもしろい。製造業向け製品で培われた技術力で色々な製品開発が期待できそうだ。

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