阪大ベンチャーキャピタルは大学に眠る「宝の山」を掘り出せるか

8月に組成する1号ファンド、最大40社に120億円投資。上場より出口は大手企業によるM&A

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 大阪大学ベンチャーキャピタル(OUVC、大阪府吹田市)は、国立大学の全額出資によるベンチャーキャピタル(VC)を通じて大学発ベンチャー(VB)に投資する計画の詳細を明らかにした。8月に組成する1号ファンドで7月中に3社、年内に別の4社から出資を受ける契約で、合計120億円規模にする予定。投資先は計30―40社の見込み。

 国立大によるVBへの出資事業で一番乗りとなった阪大は、出資の資金166億円を政府から調達済み。このうち1号ファンドに100億円を出資する。銀行・生命保険会社など機関投資家からも20億円を調達し、合わせて120億円規模とする。

 主な投資先は、阪大の技術を中核とする起業直前、または起業後間もないVB。「候補に関しては研究者やパートナー企業との面談を経て50件以下に絞った」(松見社長)という。産業力強化の観点で政府がVBに期待していることを踏まえ、VBの目標としては、上場より大企業によるM&A(合併・買収)を重視していく。

 今後、市場や競合技術などVBの詳細調査(デューデリジェンス)を実施。既存VCとの協調投資になる見込みだ。2号ファンドに関しては約5年後、1号ファンドの実績評価で民間から60億円弱を調達できると予想。阪大が出資の残額として保有する66億円と合わせて、120億円規模とする。メーカーなど事業会社や国内外の既存VCによる出資も期待している。

日刊工業新聞2015年07月10日 科学技術・大学面

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明豊
デジタルメディア局
局長

ユーグレナ財務担当の永田さんなどが、オンラインで簡潔しない技術(リアルテック)を中心にしたベンチャーファンドを立ち上げたが、大学の研究室に眠る人材や技術を引っ張り出さないと。特に大学の場合、どのようなチームを組むかが重要になる。

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