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家電、夏のボーナス商戦奮わず…冷夏で気温上がらず、エアコン苦戦

洗濯機・炊飯器、外国人には依然人気のよう
家電、夏のボーナス商戦奮わず…冷夏で気温上がらず、エアコン苦戦

家電量販店のエアコン売り場

 家電量販店の夏のボーナス商戦が低調だ。今年は6月以降、西日本を中心に雨が多く、気温が例年より低めに推移。エアコンなど季節商品の売れ行きが鈍い。売上高は多くの量販店が消費税率引き上げ直後だった昨夏を上回っているものの、盛り上がりはいまひとつだ。
 
 ヨドバシカメラ新宿西口本店では、エアコンの売り上げが前年同期比で3―4割減少。7月の最初の週末を過ぎても改善の動きは見られず、「ボーナス商戦に突入した感じがしない」と営業担当者は嘆く。

 中部地方や関西に店舗が多いエディオンも「エアコンは昨年も良くなかったが、その水準をさらに下回っている」と困惑顔だ。大画面・高画質の「4K」テレビは好調だが、エアコンなど季節商品が足を引っ張り、全体の売上高は2013年を若干下回っている。

 一方、大都市の駅前立地が多いビックカメラの売上高は2割増で、「まずまず好調」(広報担当者)という。エアコンの不振をドラム式洗濯機や高級炊飯器などの調理家電、コードレス掃除機といった高機能商品の好調でカバー。中国などからの外国人観光客の需要も加わり、売り上げを押し上げている。
日刊工業新聞2015年07月09日 総合3面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
思えば、自宅でまだ一度もエアコンをつけていません。7月に入ってからも日照時間がきわめて少ない今年。

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