グリコのアイス、東南アジアに照準

シンガポールにASEAN地域統括会社

 江崎グリコは、東南アジアの販売基盤の整備を加速している。2017年6月にシンガポールに東南アジア諸国連合(ASEAN)地域統括会社の「グリコアジアパシフィック」を、17年末までにマレーシア販売会社、フィリピンには駐在員事務所を相次ぎ設立した。日本と中国、東南アジアを成長の柱に位置づけ、今後市場の拡大が期待できる東南アジアで、アイスクリームなどの氷菓や菓子事業を拡大させる。

 東南アジアでは、1970年に設立したタイグリコ(バンコク市)を皮切りに、自社製品の販売を始めた。「タイグリコは第2次世界大戦後初の海外事業だった」と江崎勝久社長は振り返る。

 2015年にはバンコクに、氷菓の販売を手がけるグリコフローズンタイランドを設立した。生産は現地企業に委託しているが、東南アジア特有の暑さを背景に販売を伸ばしている。

 16年には、インドネシアの現地企業との合弁会社であるグリコウィングスで氷菓の生産を始めた。現地の製造販売を強化し、東南アジアでの売上高は17年3月期で133億円と成長の柱になりつつある。

 ASEAN地域統括会社の具体的な事業戦略は現在、練っている段階。マレーシアやフィリピンの拠点の拡充を急ピッチで進めている。

日刊工業新聞2018年5月1日

日刊工業新聞 記者

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05月01日
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江崎社長は今、ベトナムに関心を寄せている。米国の大手菓子メーカー、モンデリーズ・インターナショナルが14年にベトナムの菓子メーカー、キンドーの主事業を取得した。江崎社長は「世界最強のライバル会社が、ベトナムで製品を販売していくことになる」と脅威を感じている。同社の戦略も次の一手が求められている。
(日刊工業新聞社大阪支社・石宮由紀子)

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