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技術者派遣最大手メイテック執行役員が語る「生涯エンジニア」という生き方

日本のモノづくり支える「宝」
技術者派遣最大手メイテック執行役員が語る「生涯エンジニア」という生き方

矢部哲也氏

 ―次代の派遣エンジニアに求めるものは。
 「お客さまの課題に自前の技術で対応できる多様性だ。多様性を持てば、粘り強く解答を探し続ける行動ができ、顧客から信頼を得られる。我々も多彩なカリキュラムを用意して支援するが、自身の努力も不可欠。技術力と人間力を併せ持った総合力を高める姿勢が必要だ」
 ―採用方針は。
 「新卒でも中途でも共通して見極めているのが、『自分を高める力』や『ニーズに応える力』など人間力の高さだ。当社のエンジニアは、ニーズ以上のアウトプットを提供することが求められる。この考えに共鳴でき、向上心の高い人を探し続けている」
 ―定年までエンジニアとして勤め上げる人が多いですが、会社の支援策は。
 「勉強会やエンジニアのキャリアアップを支援するマネージャー活動を制度化している。エンジニアの働く場所は普段バラバラで、一堂に集まる機会がない。そこで定期的に集える場所を用意し、切磋琢磨(せっさたくま)している」
 「エンジニアの最適配置も念頭に置いている。リーマン・ショック以降、ニーズの変化や技術開発のスピードが激しくなったが、それらに対応するのがプロのエンジニア。配置転換で意図的に変化をつけることで、お客さまとエンジニア双方が成長できる環境を共有している」
 ―今後は何に取り組みますか。
 「エンジニアとしての可能性が高い人を大量に採用するため、セミナーや説明会の回数を増やす。エンジニアが増えれば、モノづくりの活性化につながる。モノづくり力を高める“国の宝”であり、エンジニアの派遣を通じて、日本のモノづくりをより強くする」
 (聞き手=山田諒)

日刊工業新聞7月7日付3面
神崎明子
神崎明子 Kanzaki Akiko 東京支社 編集委員
「派遣」という言葉にはさまざまなイメージがつきまといますが、メイテックの派遣エンジニアは同社に正社員として雇用され大手メーカーの設計開発業務を担っています。技術革新の波が激しい時代だからこそ、さまざまな製品開発に携わった「キャリア」が即戦力として生かされるのでしょう。働き方を通じて「オープンイノベーション」を体現していると感じます。

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