家電PBの出番か?メーカーの高機能化で

広がる低価格ニーズ、イオン戦略の見直しを検討

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イオンはデザイン家電を投入するなど家電PBに力を入れてきた
 流通業の家電プライベートブランド(PB)の生きる道は―。家電量販店のノジマは現在約400品目の家電PBを今期(2016年3月期)中に1000品目に引き上げる。大手家電メーカーが高機能、省エネ化の機種の開発に注力するなかで、低価格の家電製品のニーズも広がっている。ノジマだけでなく、イオンも家電PBの見直しに入っており、現行の商品構成を見直した上で低価格帯の強化も検討している。

 家電量販店のなかでPB開発に力を入れているのがノジマだ。現在、中国のメーカーと組み洗濯機や冷蔵庫、またスマートフォン関連商品、充電器、ケーブルなどといった商品でPBを発売しているが、今後はこれを1000品目に拡大。業界で初めてPBの4Kテレビも開発する。ナショナルブランドに比べ、低価格とする予定だ。

 メーカーは家電事業の国内採算が低迷するなかで高機能商品、省エネといった付加価値商品の開発に力を入れている。小売業に支払うリベートなども、こうした「高機能、省エネ型に手厚くしているのは近年の傾向」(家電量販店大手)だ。しかし、消費が二極化するなかで「低価格帯市場への潜在的なニーズはどんどん膨らんでいる」(同)との見方も強い。
 
 イオンは現在60品目の家電PBを発売している。家電PBの発売当初、200品目程度まで拡大する方針を掲げ、デザイン性を重視した家電や、お掃除ロボットなど高機能型PBも開発した。
さらに、消費増税後の市場の変調と二極化が鮮明になるなかで、これまで掲げてきた200品目の目標設定と商品開発方針を見直しているといわれる。
 
 家電メーカーが付加価値型にシフトしているなかで、流通業の担う役割は何かを問い直している格好。関係筋によると「イオンでは低価格帯商品の強化も検討されている」という。
 
 大手メーカーのブランド力が圧倒的な市場で、流通業の家電PBはどう位置づけていくのか。「家電PBは食品や日用品などと違い、開発リスクや、販売後のメンテナンスも伴う」(大手家電量販店)が、単価や粗利も高く、取り組む妙味は大きい。 果たして流通業の家電PBがブランドを確立し、市民権を得るか注目されそうだ。

日刊工業新聞2015年07月03日 建設・エネルギー・生活面

COMMENT

 国内のナショナルブランドメーカーは高機能化、省エネをテーマに開発を強化している。この結果、単機能の低価格品のニーズは広がっている。アイリスオーヤマなどもこのあたりをとらえ、家電の開発に力を入れている。消費二極化が進むなかで再び低価格家電PBにスポットがあたるかも。

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