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牛80頭を完全自動搾乳、ロータリー型ロボットはドイツ製

オリオン機械が輸入販売
牛80頭を完全自動搾乳、ロータリー型ロボットはドイツ製

「デーリィプロQ」

 オリオン機械(長野県須坂市、太田哲郎社長)は8日、独GEA製のロータリー型搾乳ロボットの輸入販売を始めると発表した。回転台に最大80頭の牛を載せて完全自動で搾る。300頭以上の牛を扱う大規模酪農家向け。搾乳作業の負荷を削減し、雇用の安定確保と生産性向上に寄与する。

 販売する「デーリィプロQ」は、円形のターンテーブル上を一頭ごとに仕切り、それぞれに搾乳ロボットを備えた。出入りする牛の乳頭の位置を3Dカメラで確認し、ロボットアームで器具を装着。テーブルが1回転する12―15分間に洗浄から搾乳、乳頭消毒までを自動で行う。5―6人必要だった従来の搾乳作業がオペレーター1人で済む。

 ターンテーブルに載せる頭数で28頭から80頭の11サイズがあり、価格は40頭タイプで約5億円。2018年度は1台、翌年度から年2台の販売を目指す。

 同搾乳ロボはGEAが16年に商品化し、欧米4カ国に計14台の出荷実績がある。日本にはオリオン機械との合弁会社が輸入する。300頭規模を扱う大規模牧場は全国で244戸。全戸数の1・5%ながら、頭数で13・4%を占める。酪農の大型化が進む一方、労働力不足で省力化が課題となっている。
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
日本はまだまだ農業分野でロボット活用が遅れているので導入はぜひ進んで欲しいが、酪農の経営はもっと多くの問題を抱えていそう。

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