みずほ次期社長、「証券」から抜擢の理由

環境激変、すべて社外取締役の指名委員会が決めた人選だった

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佐藤みずほFG社長(左)と次期社長の坂井みずほ証券社長
 4月1日付で社長交代に踏み切るみずほフィナンシャルグループ(FG)。佐藤康博社長(65)の後任はグループ会社、みずほ証券社長である坂井辰史氏(58)の抜擢。異例とも思われる人事の理由は…。

 すべて社外取締役で構成する指名委員会が決めた人選だった。傘下のみずほ銀行がシステム障害を起こした2011年に佐藤氏は就任。13年に傘下の銀行、証券をそれぞれ合併させ、14年には指名委員会等設置会社に移行した。佐藤氏は「組織の体質改善とガバナンス強化を図ってきたが一定のめどがつき構造改革を仕上げる局面になった」と話す。

 委員会の意向として佐藤氏から坂井氏が人事を聞いたのは連休明けの9日。「まったく想定外。身に余る重責だ。証券をもう少しやりたかったがグループとしてできることがあるだろうと覚悟を決めた」という。

 佐藤氏は「任務に対する覚悟、公平さを持つ人格と幅広い経験から選ばれた」と話す。非鉄金属の大企業営業から投資銀行、企画、ニューヨークに赴任して国際業務も担当。証券社長は「グループ中核会社の社長としての経営経験から多くを学んだ得がたい2年だった」と坂井氏は振り返る。

 低金利の長期化やフィンテックの台頭など収益環境は厳しい上に変化が激しい。昨秋には1万9000人の従業員削減などの抜本的な構造改革案を公表した。「技術“ドリブン”であらゆる技術を駆使して利便性が高く、効率的で効果的な新時代の金融サービスを追求したい」と意気込む坂井氏。愛犬との散歩や週末はジムでリフレッシュするという。
【略歴】坂井辰史=84年(昭59)東大法卒、同年日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)入行。13年常務執行役員、16年みずほ証券社長。石川県出身。

日刊工業新聞2018年1月16日の記事を一部修正

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明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

昨年、就任した三井住友銀行の高島頭取も金融業界を仰天させたトップ人事だった。入行時3年強の京都支店勤務以外、キャリアの大半は国際畑。特に米国勤務は通算11年半と長い。メガバンク頭取として異例のキャリアである。銀行の出世コースも変わってきている。

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坂井辰史 佐藤氏

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