【連載】挑戦する地方ベンチャー No.2 SORABITO(後編)

愛知で発想し、世界で活躍する企業へ

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 活発な市場にもかかわらず、包括的な取引の場がなかった中古建機。インターネットの活用に目を付けたSORABITO代表取締役の青木隆幸氏はインターネット上での建機販売について独自調査を開始した。

中古機械の売買をITの力でスムーズに


 「調査したところ、平均5、6台しか掲載されていないサイトが無数に存在していました。この中から目当ての機械を見つけ出すのは大変な手間です」(青木氏)。この状況を打破すべく、中古建機を始めとする各種機械の販売情報を一覧で見られ、欲しい機械をすぐに売買できるサイトを作ろうと始めたのが「ALLSTOCKER」だ。
 2015年3月1日にプレオープンし、登録台数は約14,000台。まだ海外に向けて積極的に情報発信をしていないにもかかわらず、開始3カ月で120か国超からアクセスがあった。型番や写真で欲しい建機を見つけやすく、値段も明示されている。買いたい場合は専用の問い合わせフォームに入力すれば出品者と連絡が取れる。

 建機を売りたい場合は出品用フォームに必要な情報を入力し、写真とともにアップロードするだけと簡単で、スマートフォンやタブレットにも対応。登録している会社にはできる限り直接会いに行き、サービスの説明を行っているという。古くからの商習慣の残る業界でありインターネットを使うことに抵抗のある人も多そうだが、手軽さと高い利便性が好評。世代交代を機に取り入れ、ネット展開や海外進出に活用しようとする顧客も増えてきたという。

 また顧客をサポートするカスタマーセンターも設置。専門的な対応を行う必要があるため、新入社員が業界や建機を始めとする機械に関する知識を短期間で習得する体制も整えた。

 ALLSTOCKERというプラットフォームを作り上げた同社だが、機械の取引に関して解決すべき課題は未だ多いという。「金銭授受の問題や機械品質の問題、各種貿易実務や取引相手の信頼性の問題など、ひとつひとつクリアし、この業界をもっと活性化させてゆきたいと考えています」(青木氏)。

愛知から世界へ


 「このサービスを生み出せたのは愛知にいたことも大きかったんじゃないかな、と思います」(青木氏)。愛知では少し車で走り回ると、建機がたくさん置かれている現場を見つけられるという。すぐに業者に会いに行ける点も有利だ。都会にいれば建機に触れる機会も少なく、発想もできなかった。地方発のサービスではあるが、市場は世界規模。創業当時に目指していた「世界に通用するサービス」を実現できている。

 愛知の強みは、学生インターンにも表れている。現在4人のインターン生を受け入れているが、地域にベンチャー企業が少ないこともあり、地元の大学に通いながらチャレンジ精神の溢れる組織でインターンを続けたい学生にとっては、濃い経験ができる場となっている。

 逆に地方で活動することのデメリットもある。組織内外のスピード感や情報量が不足しがちなことだ。そんな時こそアジア、ひいては世界を意識していくことが必要だと青木氏は話す。「社員一同、始めから目線は世界に向いています。いかに場の価値を高め、国境のないサービスを展開してゆけるか。私達と志を同じくした、愛知に軸足を置きながらも世界を相手にする企業がどんどん出てきてほしいと思います」(青木氏)。

<会社概要>
SORABITO株式会社
所在地:愛知県名古屋市中区新栄2-4-7 東和パークビル東館 2F
設立:平成26年5月
http://www.sorabito.com/

ALLSTOCKER
https://allstocker.com/

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東京ではなかなか思いつかなったビジネスモデルを展開されているベンチャー企業です。世界を目指した事業展開をされようとしたビジョンの高い企業が地方から発信されます。

キーワード
青木 建機

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