「知識は有限。でも知恵は無限」-測定器の実力企業がモットーとする社長の言葉

中村製作所(東京都品川区)・岡村社長「まねされたならば、さらに良い製品を作ればいい」

  • 0
  • 1
他社と同じでは生き残れない…と、独自製品の開発にこだわる岡村社長
 「まねされたならば、さらに良い製品を作ればいい」と断言するのは、中村製作所(東京都品川区)社長の岡村清治さん。他社にはないノギスやトルクレンチなどを作り続けてきた。製品開発の源泉が常に持ち歩いている大学ノート。気になったニュースを書き留めたり、新聞記事をスクラップしたりする。おかげでアイデア出しは「自分が社内で一番多いかも」と笑う。売り上げが良くても悪くても社長である自分の責任と考える。それだけに他社には負けない製品の開発にこだわる。「知識は有限。でも知恵は無限」をモットーに今日も製品づくりに励む。

 *メード・イン・ジャパンの特色「精密測定」の裏に徹底した取引先回り
 中村製作所(東京都品川区)は、ノギスやトルクレンチ、2次元・3次元測定機など精密測定機器の総合メーカー。戦前に輸入品が主流だったノギスの国産化を目指し、1938年に創業した。規範や基準を意味するラテン語の「KANON(カノン)」を冠した自社ブランド製品がユーザーに長年支持されてきた。

 岡村社長は「他社と同じことをやっていては生き残れない」として他社に負けない製品づくりにこだわる。これまで「クチバシ」と呼ばれるヘッドの内側測定面をフラットにして狭い部分や複雑な形状でも測定しやすくしたノギス、ワークを置くだけで瞬時に精密測定できる画像測定器など独自製品を発売してきた。

 技術力を保持するため雇用にも気を配る。同社は健康で意欲があれば65歳の定年以降も働くことが可能。「長さ4メートルある特注のノギスを歪みなく作れるのは熟練者しかいない」(岡村社長)。雇用延長で技能伝承がしやすくなるプラス効果が出ている。
 
 【エール/城南信用金庫・鎌田修大井支店長】
 岡村社長は取引先回りに徹し、現場の声を多く取り入れた製品開発を徹底。このこだわりがメード・イン・ジャパンの特色である高精度、高品質を支えていると言っても過言ではない。今後も当金庫は中村製作所の発展に一層寄与していきたい。

 ※日刊工業新聞で「あの街この街実力企業」を月曜日に連載中

2015年06月22日 列島ネット/06月25日 中小・ベンチャー・中小政策面

COMMENT

山口豪志
Protostar Hong Kong
董事長

こういう姿勢の経営者の方、素晴らしい。知識は有限、知恵は無限。非常に良い言葉だし、率先して自己研鑽され続ける姿勢がもの作り日本の支えてきた製造業のかちの源泉なのだろうと感じる。

関連する記事はこちら

特集