どんどん膨らむ中国のヘリウム需要
岩谷産業が内陸部で充填施設を新設
岩谷産業は、中国・西安市に産業用ガスのヘリウム充填施設「ヘリウムセンター」を新設する。中国内陸部に半導体など先端技術産業が広がる中、いち早くヘリウム需要を獲得する。2018年4月に着工、19年2月稼働を目指す。施設の敷地内にはヘリウムを大量使用する顧客の拠点を設置する考え。中国のヘリウムセンターは沿岸部の嘉興(じゃーしん)市に次ぎ2カ所目。内陸部のヘリウムセンターは他メーカーでも、ほぼないという。
西安市のヘリウムセンターの敷地面積は約2万平方メートル。うち工場部分は約1万平方メートル、残りの1万平方メートルに顧客の拠点を置く考えだ。年間出荷量は230万立方メートルを目指す。規模は嘉興市のヘリウムセンターと同等の予定。
現在、中国向けヘリウムの大半はカタールから上海市の港までコンテナで海上輸送し、嘉興のヘリウムセンターに運んでいる。その後、磁気共鳴画像装置(MRI)用液体ヘリウム、半導体や光ファイバーの製造工程に使う冷却用などに充填している。西安の施設稼働によって物流コストを削減する。
岩谷産業はヘリウムをカタールや米国から調達する。取扱数量は世界の約8%、国内シェアは約50%。カタールとは13年から32年まで年間約800万立方メートルの輸入契約を締結している。日本の需要が横ばいのなか、需要が増える中国市場でヘリウムを拡販する。
西安は韓国サムソンや、日系企業も30社以上が進出している。また内陸部の病院ではヘリウムが必需のMRIの導入が進んでいる。岩谷産業によると、中国のヘリウム市場は21年度に日本の約3倍の2800万立方メートルに拡大するとみている。
西安市のヘリウムセンターの敷地面積は約2万平方メートル。うち工場部分は約1万平方メートル、残りの1万平方メートルに顧客の拠点を置く考えだ。年間出荷量は230万立方メートルを目指す。規模は嘉興市のヘリウムセンターと同等の予定。
現在、中国向けヘリウムの大半はカタールから上海市の港までコンテナで海上輸送し、嘉興のヘリウムセンターに運んでいる。その後、磁気共鳴画像装置(MRI)用液体ヘリウム、半導体や光ファイバーの製造工程に使う冷却用などに充填している。西安の施設稼働によって物流コストを削減する。
岩谷産業はヘリウムをカタールや米国から調達する。取扱数量は世界の約8%、国内シェアは約50%。カタールとは13年から32年まで年間約800万立方メートルの輸入契約を締結している。日本の需要が横ばいのなか、需要が増える中国市場でヘリウムを拡販する。
西安は韓国サムソンや、日系企業も30社以上が進出している。また内陸部の病院ではヘリウムが必需のMRIの導入が進んでいる。岩谷産業によると、中国のヘリウム市場は21年度に日本の約3倍の2800万立方メートルに拡大するとみている。
日刊工業新聞2017年12月20日