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ツルハ、小商圏で勝ち残り策

競争激化に備え販管費を大幅引き下げへ
ツルハ、小商圏で勝ち残り策

ツルハの店舗

 ツルハホールディングスはドラッグストアの小商圏化に備え、ローコストオペレーションを徹底する。2019年5月期をめどに販売管理費の比率を現行の約22%から20%に引き下げることを目指す。ドラッグストアは大手チェーンの出店競争が激化する中、今後は小商圏で収益の上がるビジネスモデルの確立が急務となってきた。小商圏で来店頻度を上げるために食品部門を拡充したり、店舗運営をローコスト化したりして競争力を強化する。
 
 ローコスト運営の取り組みとして物流センター機能の改革を推進。既存のセンターは日々の商品を店舗別に品ぞろえして配荷するトランスファーセンターだったが、在庫機能を付加したディストリビューションセンター化を進めている。
 
 これにより店舗へは商品部門別に納品する方式を展開し始めている。店舗では納品されたコンテナから即座に陳列できるようにして、品出し作業を軽減するため。関東以北で運用を開始したが、今後は関西地区の店舗にも同方式を拡大する。
  
 食品の導入店も拡大する方針だ。ドラッグストアは現在、スーパーやコンビニとの競合が激しさを増している。顧客の来店頻度を上げるためには、日常の必需品を確実に店舗にそろえることが求められている。このため前期(15年5月期)にも100店の改装を実施、食品を導入したが、今期も日配食品の新規導入を柱として83店の改装を実施する。
 
 ただし、食品は医薬品や化粧品に比べ相対的に粗利益率が低い。小商圏でも収益を上げられるチェーン運営を目指すうえで、粗利益率の低い食品の導入に対応して販管費を引き下げ、体質を強化する狙いだ。
日刊工業新聞2015年06月19日 建設・エネルギー・生活面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
ドラッグストアはこれまで郊外型が主流でしたが、都市部での出店も活発化しています。それに従いコンビニや小型スーパーなどとの競合も激化、今後は小さな商圏で高頻度来店型の店作りが求められています。

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