「塗装」と「協働」、ABBが日本市場を攻める糸口

欧州の実力ロボットメーカー、増員で需要に応える

 スイスのABBは2017年に日本で産業用ロボットや塗装機事業を担う人材を10人以上拡充する。塗装ロボットが堅調に推移し、協働ロボットや食品産業向けロボットの引き合いも増加する。人員増により残業時間を抑えるなど「働き方改革」にもつなげる。人手不足などを背景に産業全般でロボット需要が拡大しており、人材を増やして事業体制を強化し、働き方の質も向上する。

 ABB日本法人のロボティクス事業部では、ロボット単体やロボットシステムの販売、塗装ロボットの先端に取り付ける塗装機の開発製造、サービスを手がける。事業領域は主に日本で塗装機はグローバルに供給する。

 自動車や自動車部品メーカーを中心に供給する塗装機や塗装ロボットは、車のモデルチェンジなどで国内は堅調に推移し、海外は東南アジアなど新興国を中心に需要が伸びる。塗装機を開発製造するテクニカルセンター(静岡県島田市)でも生産担当の人員を増やすなど体制を拡充して需要に対応する。

 協働型双腕ロボット「ユーミィ」は電機電子分野を中心に産業全般の組み立てや検査工程で需要が拡大する。同ロボットはベースの寸法を縦約40センチ×横約50センチメートルとコンパクトに設計。家庭用の100ボルトの電源にも対応するなど導入のしやすさも特徴で、人手不足の工場などで引き合いが増える。食品産業向けではパラレルリンクロボットと関連設備を一体で提案するなど国内市場を深掘りする。

 事業全体で人員を増加して堅調な需要に対応し、働き方の改善にもつなげる。既に10人程度の人材を確保しており、さらなる採用に取り組む。

日刊工業新聞2017年11月3日

石橋 弘彰

石橋 弘彰
11月05日
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人と同じ場所で作業できる協働ロボットが、本格的な普及期に入ってきたようだ。製造業の人手不足は深刻で、単純作業の自動化は喫緊の課題。ロボットメーカー各社が共同ロボットに力を入れる中、ABBがどれだけ存在感を出せるか、注目だ。

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