浦和レッズ優勝!地元スポンサー、ポラスに見る人材育成力

訓練校で「社員大工」の認定カリキュラム、技能五輪大会の入賞がモチベーションに

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 2013年技能五輪全国大会の建築大工部門でポラスグループ(埼玉県越谷市)は存在感を発揮した。金賞1人、銀賞2人、銅賞1人と出場した4人全員が入賞を果たした。全国大会の受賞者数はこれまで合計22人。06年の大会以来、8大会連続で入賞しており、近年の躍進が目立つ。

 その原動力がグループの職業訓練法人、ポラス建築技術振興会(埼玉県草加市)が運営する全寮制の「ポラス建築技術訓練校」(同)。1年間で木造住宅の建築に関する知識や技能を学ぶ。87年に開設し、14年3月までに約650人の修了生を輩出した。同校に入校した訓練生はポラスグループの社員でもある。グループのポラスハウジング協同組合(埼玉県越谷市)の所属になり、給与をもらいながら学べるのも魅力だ。

 修了後はグループ各社の建築現場で経験を積み、最短6年で「社員大工」として認定するカリキュラムにしている。親方のやり方を見聞きして覚えた大工の技能を、体系的な教育にまとめ直したといえる。

 同協組の成田超洋(たかひろ)理事は同校の2期生でもある。「同じ技能を身につけるにしても組織的にやった方がいい」と自身の経験を踏まえて強調する。カリキュラムも年々“進化”している。建築大工の2級技能士の受験とからめて、約10年前から技能五輪の埼玉県の予選に訓練生全員を出場させるようにした。それが後に全国大会に毎年出場するようになり、現在は毎年入賞する状況を生んだ。次の目標は国際大会の初出場で、グループをあげて支援している。「カリキュラムはいまの方が断然いいと思う」と成田理事は実感を込める。

 全国大会での実績はグループ内に好影響を与えている。訓練生や指導する側の意識が変わったほか「技能五輪に力を入れているポラスグループ」として知名度が上がり、これまで以上に優秀な人材が集まるようになったという。訓練校を軸に好循環が続いているといえそうだ。高い技能を持つ人材が数多く育てばより質の高い住宅を提供できる。成田理事は「訓練校を続けてきたから今がある」と話している。

 <関連記事=「ポラス建築技術訓練校」の採用数拡大>
 ポラスグループ(埼玉県越谷市)は、自社が運営する「ポラス建築技術訓練校」の採用数を増やす。2014年度は例年の15―16人から25人に増やし、2―3年後をめどに40人にまで拡大する。住宅業界では高齢化に加えて東日本大震災の復興関連需要で住宅を建設する大工の不足が深刻化している。このため、自社による人材育成を増やすことで施工体制を強化する。

 ポラス建築技術訓練校は87年の開校以来、約30年で600人超の大工を輩出した。1年間の全寮制で木造住宅の建築に必要な知識を座学や実習で学び、その後、グループで受注した住宅の建設現場に配属される。現場経験を経て5年をめどに「社員大工」として認定される。

 同社が建築を委託している大工は高齢化などで減少傾向にあり、住宅の販売数を増やすには一定数の大工を確保する必要があり、自社の訓練校の採用枠を拡大することにした。入校者を14年度25人、15年度35人、16年度以降に40人へと段階的に増やす。

 ポラスは埼玉県を中心に分譲住宅を主力とする住宅メーカー。住宅の開発・販売に加え、大工の育成にも定評があり、建築技術を競う技能五輪の全国大会では金賞はじめ数多くの入賞者を輩出している。

日刊工業新聞2014年04月15日 建設・エネルギー・生活面/同11月05日 3面

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明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

レッズの今のレギュラーはサンフレッチェ広島など他球団からの移籍組がほとんど。その中で今シーズンはユース出身の若手・関根選手が活躍を見せ始めている。やはり生え抜きの選手が多ければ多いほどサポーターも盛り上がる。今回、久しぶりに優勝したことで腰を据えてチーム強化ができるよになるだろう。ポラスも技能五輪をうまく活用し地道に根気強く若手を育てている。最終的にはそれが競争力になるのではないか。

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