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エアバスがパリショーで421機受注!ピーチから3機、国内LCCで初の自社購入

カタログ価格で約7兆円「航空輸送の成長の源はアジア」(リーヒー顧客担当COO)
エアバスがパリショーで421機受注!ピーチから3機、国内LCCで初の自社購入

エアバスのファブリス・ブレジエCEO(左)とリーヒー顧客担当COO

 エアバスは現地時間6月18日、今年のパリ航空ショーでの総受注は421機、カタログ価格で570億米ドル(約7兆110億円)相当になったと発表した。このうち、確定発注は124機で163億米ドル、コミットメントが297機で407億米ドルとなった。

 日本の航空会社では、ピーチ・アビエーションが3機のA320従来型を発注。国内LCCでは初となる、自社購入機としての発注になった。2016年から受領を開始し、2017年までに20機体制を構築する。

 A350 XWBなどのワイドボディー(双通路)機は、覚書や合意書によるコミットメントを含めて、全体で計55機、156億米ドルの受注を獲得した。サウジアラビア航空は20機のA330リージョナル型の導入を決定。同型機初の受注となった。中東の大手リース会社IAFCからリース導入する。また、A350はA350-900がコミットメントを含めて計31機受注した。A380の受注はなかった。

 A320などのナローボディー(単通路)機は、確定103機、コミットメント263機の計366機、414億米ドルの受注を獲得。このうち、新型エンジンを搭載する発展型A320neoファミリーが、323機受注した。A320neoは2010年12月のローンチ以来、コミットメントを含む合計受注数が4000機を突破した。

 また、A320ファミリーの運航寿命を引き上げる貨物機転用型プログラムが、EFW、STエアロスペースと共同でローンチ。製品ラインナップを拡充した。

 エアバスのジョン・リーヒー顧客担当COO(最高業務責任者)は、「今年のパリ航空ショーでは3つのことが明らかになった。航空輸送の成長の源はアジアであること、エアバス機が市場から高く評価されていること、A321neoが市場で多くの支持を得ているということだ」と自信を示した。

吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
15日から開催中のパリ航空ショー。機体の受注については木曜で一段落しました。エアバスは会見を開いて受注状況を説明。日本ではピーチがA320を3機、自社購入機として発注しました。一方、超大型機A380の受注はゼロでした。

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