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街のゴミ箱を遠隔監視、KDDIが実証

IoT通信規格「LTE-M」で
街のゴミ箱を遠隔監視、KDDIが実証

ゴミ箱は那覇市の国際通り商店街の4カ所に設置した(KDDI提供)

 KDDIは那覇市でIoT(モノのインターネット)向け通信規格「LTE―M」を活用し、ゴミ箱のゴミ量を遠隔で監視する実証実験を行った。ゴミ箱に設置したセンサーでゴミ量を測定、5分ごとに管理サーバーに通知した。ゴミ箱の遠隔監視の有効性や安定した通信接続を確認した。同社は「LTE―M」について2017年度内の商用化を目指す。

 実証実験では4カ所のゴミ箱の上部に二つの超音波センサーなどを設置。ゴミ箱上部からゴミまでの距離を測り、それを基にゴミの集積状況を測定し、インターネット上の管理サーバーに通知した。事前に指定した集積量を超えると、メールで自動通知する機能も設けた。

 この結果、ゴミ箱の設置場所によってゴミの集積量にばらつきがあり、それを遠隔で監視することで回収作業を効率化できることを確認した。「LTE―M」の電波の浸透なども検証した。「LTE―M」は省電力で通信エリアが広い通信技術「LPWA」を用いた通信規格の一つで携帯電話網を使う。IoT向け規格として幅広い利用が見込まれている。

『スマートファクトリーJapan2018』
 日刊工業新聞社は「スマートファクトリーJapan 2018」を2018年5月30日(水)~6月1日(金)の日程で、東京ビッグサイトにて開催します。本展示会は、製造工場においてスマートファクトリーを実現するうえで、欠かすことのできない「IoT」や「インダストリー4.0」を搭載した情報管理システムをはじめ、製造設備・装置、その他、生産工場に関する技術・製品を展示公開いたします。
 3回目を迎える今回は「スモールスタート支援ツール」の展示分野を設けたほか、また、同時開催の「2018防災産業展in東京」との連動企画として『スマートファクトリーを支える防災産業ゾーン』、昨年開催した「IoT・AI Innovation Forum」を『IoT・AI Innovationゾーン』として、新たに2つの特設ゾーンを設けます。
「スマートファクトリーJapan 2018」【出展者募集中】
日刊工業新聞2017年9月19日
松井里奈
松井里奈 Matsui Rina 総合事業局イベント事業部 副部長
回収作業の効率化だけでなく、ごみの出る量がわかってくれば、多く出る場所にごみ箱を増やすなど次の対策も取れそうだ。

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