東京五輪のエアラインのオフィシャルパートナーは異例の2社共存

「JALとANAが並ぶことはあまりないが、それがオリンピックの良さ。オールジャパンの象徴だ」(森元首相)

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)の2社とオフィシャルパートナー契約を締結した。ANAとJALの二社は、旅客航空輸送サービスのスポンサーとして、日本選手団や大会関係者の輸送などを担うほか、6月中にも決定するロゴなどを使用し、プロモーション活動などができる。

 東京オリンピックのスポンサーは一業種1社を原則としているが、国際オリンピック委員会(IOC)と協議し、ゴールドパートナーの銀行に続き、旅客航空輸送サービスのスポンサーについても、特例として2社共存となった。

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長は「JALとANAの2社が並ぶことはあまりないが、それがオリンピックの良さであり、オールジャパンの象徴だ」と2社共存の意義を強調した。

 ANAは05年から、JALは98年から、JOCのオフィシャルパートナーとして、オリンピックの日本選手団の輸送などを手がけてきた。20年の東京オリンピックにおける具体的な取り組みは今後検討するが、自国開催のオリンピックとして、外国選手の受け入れや、聖火の輸送なども両社で手がけることになりそうだ。ANAの篠辺修社長は「JALと一緒にやれるところや自分たちの強みをいろいろ検討していきたい」とし、JALの植木義晴社長も「ともに力を合わせていきたい」と抱負を述べた。

 ANAとJALが組織委員会と契約したのは、国内向けスポンサープログラムの最上位であるゴールドパートナーに次ぐ、ティア2のオフィシャルパートナー。国内スポンサーは、協賛金や契約期間などによって、ゴールドパートナー、オフィシャルパートナー、オフィシャルサポーターの3つの階層に分かれている。ゴールドパートナーは、キヤノンや富士通、NTTなど13社が決定。銀行は、みずほ銀行と三井住友銀行が1カテゴリーに2社という形式で、スポンサー契約した。

 ティア2としては、ANAとJALの2社が初めての契約となった。森会長は「1社に絞る方が広告の価値はあるが、航空会社は国際的にも重要な立場があり、1社だけでやりきれるものでもない。両社が決断してくれたことは嬉しい限りで、お礼を申し上げたい」と謝意を示した。

 ANAとJALの契約期間は20年末までで、2社は今後6年間、呼称やマークの使用など、さまざまな権利を行使できる。両社では機内番組などでロゴを使った番組などを放送し、東京オリンピックを世界にアピールすることなどを検討している。森会長は「JALに乗ってもANAに乗ってもオリンピックのマークがあることで、リオデジャネイロの次は東京であることを喧伝してもらえる。その役割に期待している」と述べた。

日刊工業新聞 2015年06月16日 建設・エネルギー・生活面に加筆

高屋 優理

高屋 優理
06月16日
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組織委員会はオフィシャルパートナーで20社以上の契約を目指しているそうです。

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斉藤 陽一
斉藤 陽一
06月17日
航空分野は素人なのですが、聖火を輸送するのに「MRJ」や「ホンダジェット」は使えないんでしょうか。もし可能ならば、本当の意味での「オールジャパン」になるのですが。
  

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