お寺だけじゃない!京都府がスポーツ観光の推進組織設立
東京オリンピックに翌年に開催するイベント見据える
京都府はスポーツ観光による交流人口の拡大や産業振興による地域活性化に乗り出す。行政だけにとどまらず、ホテルや旅行代理店などの観光関連団体、サッカーJリーグ京都サンガなどのスポーツ団体、JR西日本などの交通機関に至るまで幅広い参画を得て“オール京都”体制でスポーツ観光を推進する。観光客が多く訪れる京都の強みを生かし、スポーツの魅力との相乗効果を狙った具体的な課題抽出を検討する。スポーツ観光に関する総合窓口の役目も担う方針。
京都府が2015年度に立ち上げるのは「京都府スポーツ観光推進プラットフォーム」。参画するのは府のスポーツ振興課や観光課以外に観光やスポーツ関連団体、交通機関などと広範囲にわたる。4月から京都丹後鉄道を運営するウィラートラベル(大阪市北区)も組織メンバーに加わる。
同プラットフォームではスポーツ大会の開催や誘致目的に他地域との交流を促進するほか、スポーツ観光を推進する上での地域の協力体制を構築する。関係する事業者同士で情報を共有しながら、情報発信の一元化を進め、“スポーツ観光商品”としての発信力を高めて滞在交流型観光の加速につなげる。
20年の東京五輪・パラリンピック、京都府内など関西地域で開かれる生涯スポーツの世界大会「関西ワールドマスターズゲームズ2021」の開催を控え、府としても、スポーツと観光を融合させた各種施策を推進し、地域振興を活性化させたい考えだ。
「する・観る・支える」の点でスポーツを推進しながら、スポーツ観光情報全般での枠組み整備を急ぐ。同プラットフォーム組織は、将来的には事務局として、スポーツ観光の窓口機能をもたせた組織化を目指す。
日刊工業新聞2015年4月2日 列島ネット面